ファジー・スノー 2 (ページ25)

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お店で集合した方が良さそうだとのことで向かえば、少し遅れるから先入っててと連絡が。

その通り先に入って通された半個室の席に座ってメニューを見ていると目に入る卵焼きと揚げ出し豆腐。

自分の飲み物とその２つを注文しておいて、携帯を手に取った。

"もうすぐ着く"

注文前にきていたその確認したと同時、店員さんに案内された彼が姿を現す。

「お疲れ、ごめんごめん」

「なんか予定あったの？」

「いや？ちょっと買い物してただけだよ」

「え、断ってくれてよかったのに」

「来たくて来たんだからそんなこと言うなって」

片手に紙袋を持っていて、多分どこかに行っていたのはすぐに分かったから。彼のことだから一人では無さそうだし…と申し訳ない気持ちになるとそれを察したかのように微笑むふっか。

「頼んだ？」

「うん」

「あ、じゃあビールお願いします」

その案内してくれた店員さんにそのまま注文をすると、上着を脱いでからおしぼりで白い綺麗な手を包む。

「まじ寒い」

「ね」

「ラーメンが楽しみだな」

少し口角を上げてわざとらしくニヤリと笑った。
この人は私が毎回付いていくと思っているのだろうか。

「えー…」

「オォイ、帰さねぇよ？」

別に、付き合わない理由もないから行くけどさ。

程なくして来た飲み物で乾杯すれば、ゴクゴクと美味しそうに流し込む彼。あの時、何だか上機嫌で量を入れた時を思い出して「早い早い」と思わずちょっと宥めた。

「いやぁ、ずっと歩いてたから水分欲してて」

「水分って言えるのか…」

「あ、そうだ。あいつら今旅行行ってんだってね？」

私のぼそっとした呟きは流されて、携帯を取り出した彼はある写真を見せてくる。そこには仲つづましい2人の様子が。

「アワビの顔…きた？」

「え？」

ツーショットは送るくせにそれは送ってないんだ。
多分さっくんから送られて来たのだろうその写真を見て私はあのアワビの(顔をしたふっかに似てる)銅像を見せる。

「ふっかみたい、だって」

「いや俺もっとかっこいいわい」

「久しぶりに見たいなー…アワビ」

そんなお願いをしてみると、なぜか彼はムッとする。

「いやだ」

「えーなんでよ」

「2人でいるのにわざわざ変顔する奴おるかい」

…？

その理由を理解できなかった私はおかしいのだろうか。
いつものふっかなら秒でやるだろうに。