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「お弁当の卵焼きってなんかめっちゃ美味しく感じるよね」
それを見てなのか、またおにぎりをパクリと一口食べた阿部ちゃんがそう呟いた。そして3分表記のお味噌汁の蓋を開けて箸でくるくるし始める。
「うん、好きなんだよね」
「朝作ってるの？」
「卵焼きだけはなるべく。全然起きれなくて無理な日もあるけどね」
「へぇ、お弁当箱買うとこからだなぁ」
お弁当男子になる気か。
混ぜたお味噌汁をそーっと傾けた阿部ちゃんに、君がお弁当作ってきたらいよいよモテに拍車がかかるぞと思う。
「料理するの？」
「マジで簡単なのね？しかも最近の話、３日前とか」
「いいじゃん、始めることが大事」
「でもやっぱお弁当となるとハードル高いな。俺ギリギリまで寝てたいと思っちゃう」
そんな彼が3日前に作ったのはカレーだそうだ。
美味しくできたんだよーなんて言う目の前の同期に可愛いかよ、と心の中で突っ込む。
じゃあ私が作ってきてあげようか？なんて、きっと仮に意中の相手ならこんな事を言うのもアリなのだろうか。
いや、それは流石に少女漫画すぎるか。
はは、と今度は乾いた笑いを心の中でこぼした私。こんなに優しくてかっこよくていい同期なのにな、私好きになってもよくない？なんて。
しかし、私の中で彼は本当に"信頼できる同期"でしかないのだ。
「…やっぱ男性はさ、彼女とかにお弁当作って欲しいなーみたいな願望があるの？」
「えぇなになに、作りたい相手でもいるの？てかAちゃんってそういう話いけるの？」
「どういうこと？」
ちょっと身を乗り出した阿部ちゃんは少し真面目に、でも少し楽しそうにそんな事を聞く。
「いや、恋愛とかそっち系の話あんまりなのかなーって思ってて。というか…職場とプライベートきっちり分けたいタイプな気がするから恋愛含め？」
「あー…まぁどっちかというとそうかな」
「でしょ？俺もそのタイプだから全然分かるんだけど、この同期のちょっとした雑談？の感覚で話せる範囲ってのもまたあるじゃん」
またお味噌汁を啜る阿部ちゃん。
何だかつられて、そんな気分じゃなかったのに私はついペットボトルのお茶を傾ける。
「その範囲が恋愛OKかってこと？」
「そんな感じ」
「んー、変に踏み込まれるのは嫌だけど…って言っても踏み込むほどのエピソードがないからなぁ。でも阿部ちゃんとならそこまで抵抗ないかも」
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ぽぷら(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！もう少しでラストスパートなので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです☺️ (4月8日 20時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回も好きなお話で一気に読みました！胸がきゅーっとなります！！ (3月24日 22時) (レス) @page47 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます☺️ゆっくり更新にはなりますが楽しんでいただければ幸いです！ (3月15日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 見つけた瞬間飛び起きました👏もう面白くてわくわくしてます！😍 (3月5日 23時) (レス) id: 9e7ca0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月1日 23時
