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「これ、もしかして例のカップルだったり？」
「あぁ、うん。そのベージュ頭くんと可愛い子」
阿部ちゃんが見ていたのはピースを向けるさっくんと凛。その頃から凛の気持ちは悟っていたので喜ぶだろうなと私もよく2人にカメラを向けていた。
「へぇ〜なんか、確かに今まで聞いたエピソードがしっくりくるっていうか」
「お似合いだよね、雰囲気がなんかこう…ふんわりしてて幸せそうなんだよ。この時はまだカップルじゃないんだけど」
2人の人柄からなのか、それとも可愛らしい見た目の感じからなのかこの頃からこの幸せオーラみたいなのはあったと思う。
まさか、この時は付き合い始めるのが卒業してから数年後だとは思いもしなかったけど。
「じゃあ…このもう1人がキューピッドの相棒くん？」
「そう、なんか絶妙に髪色ダサいよね」
そして4人の写真に写っているふっかを指さした阿部ちゃん。相変わらず絶妙な髪色だ。
そう言えば、さっくんが就活に向けて暗く染めたふっかに「お前一生黒髪でいろ！」って言ってたっけ。
「ふーん…」
阿部ちゃんはさらにゆっくりとスクロールをしながらじーっと写真達を見つめている。
なんか、こんなにじっくりと見られるとは思ってなくて段々と恥ずかしくなってきた。
「…もういいでしょ、次阿部ちゃ」
携帯を戻そうとした時、サッと自分の方に引き寄せた阿部ちゃん。そしてしっかりと手に取ってスクロールし続ける。
「ねぇ」
「俺、好きだけどね」
「へ？」
手を伸ばしてそれを取り返そうとした時、彼は画面を見たまま表情を変えずにそう言った。
「この相棒くんとAちゃんの雰囲気」
「雰囲気…？」
「うまく言語化できないけど、いいなぁって思った。2人の空気感」
あ、と何か気づいたような声を上げた彼はその瞬間にスクロールを止めた。そして少しだけ口角を上げると画面をこちら側に向けてから携帯を返す。
「俺だったらこの2人、キューピッドしたくなっちゃうけどね」
その画面には、例のあの写真。
「……と言われましても」
"私たちの雰囲気"なんてものの正体を知ろうとすることは昨夜でもうやめていた。知ったところで何ともならないしと。
でも学生時代の私たちを知らないはずの阿部ちゃんが写真を見ただけでそんな事を言い。
「別に、どうともならないよ」
また気になり出してしまった。
"私とふっかの雰囲気"を。
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ぽぷら(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！もう少しでラストスパートなので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです☺️ (4月8日 20時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回も好きなお話で一気に読みました！胸がきゅーっとなります！！ (3月24日 22時) (レス) @page47 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます☺️ゆっくり更新にはなりますが楽しんでいただければ幸いです！ (3月15日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 見つけた瞬間飛び起きました👏もう面白くてわくわくしてます！😍 (3月5日 23時) (レス) id: 9e7ca0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月1日 23時
