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「……いや、ないね。まじでたまたまそういう話の流れになったんだよ。ていうか恋バナないの？って私がふっかけた気がするし」
あの話は私の無茶振りから始まったことであり、そんな流れが無ければ彼だって話すつもりはなかっただろう。
それに仮にそれが私だったとして、だったらもっと当時の私だって何かを感じ取っていたはずだしそもそも本人に話すわけがないだろう。
例え名前を出さずとも。
「えー……そもそもAは好きじゃないの？」
「好きじゃないよー」
「ほんとに？」
「ほんとだって、好きだったら恋バナなんて聞かないだろうし片想いの話だってノリノリで聞かないでしょ」
「一回も？ほんの少しでも？」
「ないって、笑」
本当のことを言えば学生の頃は好きだったのだけど。
でも今それを言う必要もないと思うくらいには気持ちはないのだ。
「なんでよ〜〜」
私の答えを聞いた凛は悲しい顔をして背もたれにのけ反った。なぜそんなに残念そうなんだか。
「なんでよって…」
「私さぁ、ふっかとAが2人でいる様子見るの凄い好きだったんだよ」
凛はゆっくりと身体を起こすと頬杖を着いて明日の方向を眺め出した。
「何だろうなぁ、雰囲気がさぁ…素敵と言うか。あんなカップルなりたいなぁみたいな」
「いやまずカップルじゃないし…笑」
「だとしても！なんかすごく好きだったんだよ！」
仮に凛が私たち2人の雰囲気に憧れてたとして今の凛とさっくんの雰囲気はそんなもんじゃない。ラブラブで、幸せそうで、なんか周りに天使でも飛んでんじゃないかって感じ。
それが恋人でも何でもない私たちの雰囲気とは似ても似つかないだろう。
「それを言うならこっちだよ。凛とさっくん、今すごい素敵なカップルだよ？」
そう言えば凛は誤魔化さないでよ〜なんて言いつつも、嬉しさを隠しきれずに口角が上がっていた。
「今日もお迎えくるの？夜一緒なんでしょ？」
「いや、迎えって言っても大体どっちかが誰かと会ってれば片方も友達との予定入れるから…外にいるついでってだけだよ？」
「そろそろ同棲も考えてたりー？」
「えーまだ早いよー」
嬉しそうだ。
幸せオーラが隠しきれない凛を見て結局微笑ましくなるのは毎度のこと。自分との繋がりは薄くなってしまったけど、やっぱり恋って素敵なことなんだなぁと。
今日もまた、颯爽とお迎えに現れた彼と一緒に去っていく凛の背中を眺めてそう思ったのだった。
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ぽぷら(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！もう少しでラストスパートなので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです☺️ (4月8日 20時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回も好きなお話で一気に読みました！胸がきゅーっとなります！！ (3月24日 22時) (レス) @page47 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます☺️ゆっくり更新にはなりますが楽しんでいただければ幸いです！ (3月15日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 見つけた瞬間飛び起きました👏もう面白くてわくわくしてます！😍 (3月5日 23時) (レス) id: 9e7ca0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月1日 23時
