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前回会った時の彼の言葉を使ってみる。
恋をしていると人間らしくて、そんな自分が可愛いとすら思う。そう思えるような恋をしていたらしい彼は私の言葉にゆっくりと目線をこちらに。
「前言ってたさ、あの子」
「あの子…？」
「前好きだった子」
「……あぁ」
「その子なんじゃない？ふっかの気持ちがすごく大きかった子って」
私の片想い期間とふっかの片想い期間が被ってたかどうかは分からないけど、私は気持ちを無くして正解だったなととても思う。
「いや別に、俺さっきの理論に当てはまるなんて言ってないじゃん」
「だとしてもさ？言ったじゃんこの間、すごく好きだったんだねって」
彼にとってのその子に私が勝てるわけなかっただろうし。もし血迷って想いを伝えてしまったりしたら、こうして"友達"として気軽に話せる存在としての彼までを無くしてしまったかもしれないから。
「別にその子のせいとは言わないよ。でもその子への気持ちの大きさ思い出してみるとさ、今誰かに恋するの大変だなーとかハードル高いなぁって思わない？」
よかったじゃんね、友達としている未来になって。
結果的にあの頃よりも仲良くなれてる気がするし。
「…さぁ、分からんけど…でもあん時みたいに誰かを純粋に好きになれる自信はないな。てか、そんなもんじゃん？学生の時と比べたらみんな」
「まぁ…大人になると色々考えるしね」
「でもあの時の人間らしさを取り戻せるもんなら取り戻したいわ。何してんのかな、あの子」
ちょっと冗談ぽく、フッと笑って卵焼きを食べたふっか。
私の好きな卵焼きが無くなっていく。
「連絡してみたら」
「んー」
ゆっくり食べると私に取られると思ったのか、一つ食べ終えたらまた一つとすぐに卵焼きを取る。
そこでまた何か反応をする事もなかったのだけど、半分ほどあったそれがどんどん無くなっていく様子に謎のソワソワ感を感じた。
取られる。
「……ふっか」
「ん」
卵焼きが。
「相談乗ってあげるよ？凛からしたら私、恋愛マスターらしいし？」
全部、取られる。
「誰も連絡してみるなんて言ってねーじゃん」
フッ笑った彼は最後の卵焼きを口に入れ…
ることはなく。
「え、いいの」
「俺優しいから？」
残り一切れを私にくれた。
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ぽぷら(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！もう少しでラストスパートなので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです☺️ (4月8日 20時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回も好きなお話で一気に読みました！胸がきゅーっとなります！！ (3月24日 22時) (レス) @page47 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます☺️ゆっくり更新にはなりますが楽しんでいただければ幸いです！ (3月15日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 見つけた瞬間飛び起きました👏もう面白くてわくわくしてます！😍 (3月5日 23時) (レス) id: 9e7ca0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月1日 23時
