ハードル ページ35
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"大介にお返ししたい"
そんな連絡が来るのも予想内だった。
いつのまにか下の名前で呼ぶようになっちゃって、なんて思いながら予定を合わせたこの日。
「あれ」
「あ、よぉ」
夜にさっくんとご飯を食べる予定があるらしい凛は毎度のことお迎えが来るらしく。ただ私たちの元に現れたのはさっくんだけではなかった。
「Aもいたんだ？やっほー」
「言ったじゃん、Aと日中遊ぶよって」
「そうだっけー？」
ニコニコしながら愛しの彼女の荷物をさっと受け取る。きっと凛もその流れを分かっていたのか、さっき一緒に選んださっくんへのプレゼントは反対側の手でハンドバックと一緒に持っている。
「よかったね」
「何が」
「さっくんと遊べて」
そんなカップルのやり取りを見ながら、大好きな友達を取られてしまったふっかにそう言う。
「たまたまだし」
「あ、どうせなら4人でご飯行く？久々じゃん！」
「おー」
そんな中、何も知らないさっくんが嬉しそうにそう言うものだからふっかがそれに賛同する空気を感じた。私は凛の手に握られている彼への紙袋をチラッと見て、咄嗟にふっかの背中を2人にバレないようにバシッと叩いた。
「えっ」
「い、いやそれはまた今度にしよ！元々2人のご飯の予定だったんだし？邪魔しちゃ悪いよ〜」
ね？と隣のこいつに圧をかける。
それに若干圧倒されたのか動揺しながらも「そ、そうそう」と頷いた。
「えー別に全然気にしないって」
「私ちょっとこれから予定あるし！また今度改めて、ね？」
さっくんはそっかぁとこれ以上無理強いすることはなく、じゃあまた今度ねーと凛と共に去っていった。
あぶねー。
「はぁ…」
「別に佐久間があぁ言ってるならよくね？俺今晩暇だからちょうど良かったのに」
その背中を見送りながらふっかは不満げに呟いた。
私は携帯を取り出してある写真をふっかに突きつける。
「凛がいっっっしょうけんめい選んだプレゼントを渡す機会を私たちが潰せるとでも？」
この間送られてきた写真のさっくんのように、アクセサリー店で真剣な顔をしている凛の姿。
「……助かった」
「でしょ」
流石に私、ファインプレーだろ。
「あー…ラーメンの口だった」
「1人で行けばいいじゃん」
隣でぶつぶつ言ってるのを聞き流しつつ、さてここからは何線に…と乗り換えアプリを立ち上げたところ。
「おい、帰さねぇよ？」
「え」
捕まった。
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ぽぷら(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！もう少しでラストスパートなので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです☺️ (4月8日 20時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回も好きなお話で一気に読みました！胸がきゅーっとなります！！ (3月24日 22時) (レス) @page47 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます☺️ゆっくり更新にはなりますが楽しんでいただければ幸いです！ (3月15日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 見つけた瞬間飛び起きました👏もう面白くてわくわくしてます！😍 (3月5日 23時) (レス) id: 9e7ca0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月1日 23時
