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「素敵エピ……あ」
あるじゃないか、ついこの間の話が。
そう思いついた私に彼が期待の眼差しを向ける。
「彼女の方がね、プレゼントを貰ったんだって」
デパコスのカウンターで悩むさっくんの写真を思い出す。
「うん」
「何貰ったかって、デパコスのリップ！」
「デパコスって…デパートコスメで合ってる？」
「そう、要はお高いブランドの化粧品ね」
ふむふむ。
そんな相槌が聞こえてきそうな阿部ちゃんの表情と頷き。綺麗な二重にアイシャドウが映えそうだなぁとぼんやり思った。
「彼氏の方が30分くらい悩んで買ったらしいんだけど、リップの贈り物って本人の肌色とか質とか好みとかがあるから女でも他の子のを選ぶの難しいの」
「あー、なんかあるよね。パーソナルカラーみたいな」
よく知ってるな。
「…そう、まぁそれだけじゃないんだけど。でもその彼氏、その子ドンピシャのを選んだんだって。普段はこんな色付けてるからじゃあこれつけて欲しいなって。外さないのに普段とは少し違う、でもちゃんと似合うみたいなベストを選んでてやるな！って思っちゃって」
現物の写真を見る限り確かに凛に似合いそうだったし、私でもこんなドンピシャを選べる自信はないくらいだった。
改めて思い返してもすごい。
「やっぱり、よく見てるんだなぁと思って。大好きなんだろうなぁってね」
間違いなく素敵エピだ。
「へぇ〜、彼氏ハイスペじゃん」
「ハイスペ…うーん、まぁいい人だね。友達として尊敬してる」
さっくんは"元気！いぇい！"みたいなキャラクターが先行しがちだしそれも間違いはないんだけど、人の心だったり考え方に対してすごく寄り添うことができるいい意味で繊細な人だ。
そもそもハイスペという言葉の定義が曖昧なのだけど、その言葉で表すというよりはもっと別の何かの方がいい気がする。
そんな彼を大学時代からずっと素敵な人だと思っていたし、見習わなきゃなと思っていた。
「そりゃあその彼女さんも夢中だよなぁ。だってだいぶ長いこと好きだったんでしょ？」
「お互いね」
そんなさっくんのこと、多分凛なら好きにならないわけがなくて。友達として凛が佐久間大介という人間を好きになるのは知っている性格上納得なのだ。
「てかさ」
改めてお似合いなカップルだと思いを巡らせていると、阿部ちゃんは私が飲んだお茶を羨ましそうに見つめながら頬杖をついた。
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ぽぷら(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！もう少しでラストスパートなので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです☺️ (4月8日 20時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回も好きなお話で一気に読みました！胸がきゅーっとなります！！ (3月24日 22時) (レス) @page47 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます☺️ゆっくり更新にはなりますが楽しんでいただければ幸いです！ (3月15日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 見つけた瞬間飛び起きました👏もう面白くてわくわくしてます！😍 (3月5日 23時) (レス) id: 9e7ca0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月1日 23時
