普通 ページ22
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「楽しい片想い…か」
そう、阿部ちゃんとの会話を思い出したのは今日がふっかとの約束の日だからだった。
日中は何も予定が無かったため家でのんびりしていて、まだ部屋着のすっぴんな私は化粧品を漁りながら鏡の前に座る。
別に今は片想いも何もないのだけど、当時はふっかと顔を合わせる日はちょっと丁寧にメイクしてたなぁとか、クローゼットの中を頭の中で漁って服のシュミレーションしてたなぁとか。
そんなまだ楽しめていた？初期の頃を思い出し、きっとあの状態がずっと続いていれば"楽しい片想い"だったのだろうか、なんて考えていた。
「あー…これ」
そんな中で見つけた買ってまだ一回も使っていなかったシングルのラメシャドウ。この輝きと色が可愛くて衝動買いしてしまったものの、ちょっと会社には派手かなぁと思いさ結果手付かずだった。
所謂デパコスと呼ばれるブランドでシングルなのに値が張った。衝動買いとは怖いもの。
そっと指でつけて手の甲に滑らせてみる。
やっぱりキラキラしていて絶妙な色味が可愛かった。
つけてしまおうかと思ったのだけど、居酒屋とラーメン屋でこんなキラキラされても…と結局瞼に付けることはなく。
"予定通りにつくよ"
そんなふっかからのLINEに時間を確認し、やっべと爆速でいつも通りの化粧をする。のんびりしてたら家を出る時間が迫ってきていた。
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「ごめん、遅れた」
「しゃーねぇ、5分なら許してやる」
結果あと一本電車が早ければ…くらいに遅刻した私。
辛うじて早歩きをしてちょっと疲れてる私にふっと笑ったふっかは行こ、とお店の方向に歩き出す。
「昨日凛から遊ぼうって誘われたよ？さっくんチャンスなんじゃない？」
「なんだよさっくんチャンスって」
「少なくとも明日は凛と一緒じゃない」
「…‥あー埋め合わせる！連絡する！って言われてたのは幻だったみたいだなー！」
何だよあいつ、って言いながら肩をすくめる。
今日も寒い日だった。
「まぁまぁ、ふっかみたいに凛ちゃん待ちしてた友達がたくさんいるんじゃない？」
「3回断ってる俺が最優先になると思うんだけど」
「4回断ってる人がいたのかもしれない」
「いーや絶対俺が一番あいつの事誘ってるもんね」
あんたはさっくんの何なのさ。
そう言おうとしたけど2人が楽しそうに笑い合ってる画がふっと思い浮かんで、確かに少なくとも誘った回数は一番なのかもしれないなと思ったから不思議だ。
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ぽぷら(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！もう少しでラストスパートなので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです☺️ (4月8日 20時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回も好きなお話で一気に読みました！胸がきゅーっとなります！！ (3月24日 22時) (レス) @page47 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 優希さん» ありがとうございます☺️ゆっくり更新にはなりますが楽しんでいただければ幸いです！ (3月15日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 見つけた瞬間飛び起きました👏もう面白くてわくわくしてます！😍 (3月5日 23時) (レス) id: 9e7ca0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2024年3月1日 23時
