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ありがとうございましたー
そんな店員さんの声を背に外に出た。
たまたま私が2人のお金を集めて会計をしただけなのだけど、先に外に出ていた2人の姿をなぜか少し黙って見つめてしまっていたのは内緒。
2人は並んで空を見上げていた。
その視線の先、それはきっと漫画みたいな真ん丸のお月様。
「おまたせ」
「わ、Aいつにも増して顔赤くない？」
「え、そう？」
声をかけて振り返った亮平が私を見て少し驚いた表情を見せる。辰哉を見ると彼もまた頷いて。
私がお酒を飲むと顔が赤くなるのは辰哉だけじゃなく亮平の中でも常識らしかった。それもそうか、きっと私の事は2人なら何でも気づくんだろう。それを疑う事は全くなくて。
「暑かったんじゃない？すぐ引くよ」
そして、いつにも増して赤いであろうことも実は自分で自覚していた。だって今日はバレない程度だけどいつもよりも強めだったり量が多いものを流し込んでいたから。
なんだか、そんな気分だったのだ。
歩き出せば自然な流れで私が真ん中になる。それも今まで無意識で、でも最近何だか凄くしみじみしちゃって。2人が両側にいること、それは私にとっての安心材料だったんだと。
「……今日すごく月が大きいね」
2人がさっき見上げていた月をゆっくり歩きながら見上げた。それにつられたのかさっきまで散々見ていたであろう2人も顔を上げて。
「ね、天気もいいからはっきりしてるね」
「めっちゃ光って見える」
漫画みたいなお月様。
その光が私たちを照らす。
「……私達って、何だか漫画みたいだよね」
その私の一言に2人が視線を落とす。
「漫画？」
「うん」
いつもより飲んだからかな、それとも迫るリミットに何かがやられてしまったのかな。普段なら絶対言わないであろうことが口から出てきてしまった。でも私はその月を見ながら言葉を続けてしまう。
「……この間なんかのきっかけで担当の作家さんと幼馴染の話になったの」
2人の幼馴染の間で。
「ほら、少女漫画ってよくあるんだよ。幼馴染っていう関係性を題材にした物語。好きな人も多いし、その作家さんもよく憧れって言っててさ」
あぁ、酔ってるのかもしれないな。
私は酔うと変な事まで言ってしまう厄介なタイプかもしれない。
「いる？って聞かれて、2人いますよーって。そしたらいいなぁって言われて、笑」
いや、漫画みたいな月のせいだ。
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takkimakki(プロフ) - ぽぷらさんの大ファンで、こちらのお話もすぐに読み始めたかったのですが、色々あって精神的に落ち着かず、せっかくの大好きな作者さんのお話だから、気持ちに余裕が出来たら読ませていただこう、、と思っていて。こんな時期になってしまいました。お話、最高でした！ (3月4日 14時) (
レス) @page31 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ねもさん» こちらこそお読みいただきありがとうございました！締め方納得していただけてホッとしています（笑）ねもさんもお気をつけて、ありがとうございました☺︎ (10月17日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ねも(プロフ) - お疲れ様でした！毎回ドキドキキュンキュンしながら、更新楽しみにして読ませて頂いていました。ラストの締め方も天才…って感動しました。最高です！！いつも素敵な作品をありがとうございます。お身体にはどうぞお気を付けて、これからも応援しております。 (10月15日 10時) (レス) id: 04621d2dbc (このIDを非表示/違反報告)
白雪姫(プロフ) - ぽぷらさん» お忙しい中返信ありがとうございます😊毎日キュンキュンと幸せな気持ちで興奮しながら姉と黄色い声をあげていました笑👏また新作を出す予定があれば楽しみにしています😍 (10月10日 23時) (レス) id: 0bbb4fca30 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ぽぽぽさん» こちらこそお付き合い頂きありがとうございました！ニヤけちゃいましたか？（笑）楽しんで頂けたみたいでよかったです！タイトル実は考える時結構悩んだので汲み取って貰えたのはとても嬉しいです！素敵なお言葉ありがとうございました☺︎ (10月10日 22時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年10月1日 21時
