マイナスがプラスに ページ11
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作家はいわばフリーランスでうちの会社の社員であるわけではない。なので漫画に関わる仕事以外は基本的にノータッチだけど、連載など版権元がうちにあるものが絡む場合はこちらを通すのが普通だ。
なのでこの取材も今の連載や佐久間さんの作品でうちに権利があるものの話をしたりイラストを使わせてもらう可能性があるとして話自体は知っていた。
でも主に聞くのは佐久間さん自身の事らしく漫画の内容を深掘るわけではないから、使用の許可をしただけで詳しくは知らなかった。
【編集者との信頼関係】
いくつかある見出しの中で佐久間さんがあらかじめスクロールをして表示させていたページにはそんな文章が。
「…これって」
「仕事をする上で大事にしてる事は?って質問があったから、流れで答えたんだよね」
“今担当してくれている編集者さんがもの凄くいい人で、僕の漫画と僕自身に凄くリスペクトを持ってくれています。その上でさらにいいものにしようと一緒に考えてくれますし、僕が漫画を描きやすいように最大限の配慮を常にしてくれる。
もちろん過去に担当してくれた方もいい人ばかりではあるんですけど、どちらかというと引っ張ってくれるタイプで僕はひたすらに頼ってしまっていた。まだ僕も未熟な所があったり分からない事だらけで精一杯になっちゃって、こちら側から編集者さんに何かを言うだとか提案をするみたいなことが出来ず反省している部分があります。
でも、今の方ってまずは僕の意見だとか考えを引き出そうとしてくれて、いい塩梅で頼ってくれるんです。それが感覚的に新鮮で。その上で一緒に考えるだとか共に作り上げていくってことをうまくしてくれる人で、そのおかげで主体性がついて僕も意見が言いやすかったり、逆に意見を求めやすくなりました。
漫画家にとって編集者さんが頼れる方であることは物凄くありがたいことなんですけど、頼るだけじゃなくで一緒にっていう感覚を持ち合わせる方がうまくいくし、双方に自信がつくと思うんです。
だから僕は今の編集者さんと出会って、さらに編集者や周りの方々と信頼関係を築くことを頑張ろうと思いましたし、一方通行の信頼じゃなくて頼る頼られるっていう双方の信頼を大事にしなければいけないって気づきました。なのでその方にはとても感謝してますし長く一緒にお仕事をしていきたいなと思ってますね”
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作者名:ぽぷら | 作成日時:2023年9月2日 23時