原作マイリフレクション 3 (ページ2)

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「そう考えたら…私は担当から外れるべきだし会社も辞める事になる。でも…その作家さん、私とじゃなきゃ今の漫画描きたくないって…そうとまで言ってくれてる。

どんな選択をとってもリスクが大きくなることとか、その漫画が終わってしまう未来しか見えない…それがもの凄く辛いし…怖くて悲しくてどうすればいいのか分からない……っ」

自分でもびっくりするくらいにスラスラと出てきた言葉。私って怖かったんだ、悲しかったんだ。自分でもどこか冷静になってその事実に驚いている。

そしてなぜかぶわっと高校の時の景色が浮かんできた。

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亮平と辰哉、そして康二くんがいつものように１つの机に集まって楽しそうに話している所。私を通り過ぎてその輪に入っていく彼女。若干、康二くんの顔が引きつっているように見えた。

“……はぁ”

そこの光景から視界を外して、授業の準備をしようとペンケースを開ければ明らかに本数が少ない。ゴミ箱を覗くとバラバラになった私のシャープペンシルが落ちていた。

それを拾って復元できるかと試しながら机に戻れば、どこからか視線を感じ。ふと顔を上げると教室の隅にいる女子数人がふいっと顔を背けたのが見えた。

ねぇ、この間共通で好きなアーティストの話したよね。そこの君は似たような希望進路だからって情報交換したよね。そっちのあんたは今私が持っていたペンケースを可愛いと言ってくれたよね。

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「……なん、で…？わたし…なんか、した…？」

ぎゅーっと心が締め付けられた。あの頃は抱いていなかったはずの感情なのに、“思い出した”ような感覚がした。忘れるくらいに、くだらなくてどうでもよくて…そんなものだったはずなのに。

「……ずっと我慢してたもんな、怖かったな」

背中に添えられた手はやっぱり温かい。さっきとは違ってしくしくと静かに泣き続ける私の背中を辰哉はずっと優しくさすってくれた。

そうなのかな、私はずっと我慢していたのだろうか。

今も、昔も。

「Aは何もしてないのにな、おかしい話だよな」

誰かのために、誰かの事を考えて判断して行動していただけなのに。

「……ほんっと、意味わかんないよな」

なぜ、こうなってしまうんだろう。