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多分照が蹴っ飛ばしたのだろう、佐久間の胸ぐらを掴んでいた奴は尻餅をついている。照に支えられた佐久間、そして康二が瞳を光らせていて舘さんの手にはバケツ…
康二が水に魂を宿したらしい。
透き通った物体が男たちの身体を壁に押さえつけている。頭いいな、けどそのバケツはどっから持ってきたんだ。
俺は阿部ちゃんを追って部屋を出た。見つけた後ろ姿に思いっきり殴りかかり、そいつが阿部ちゃんから手を離した瞬間にみぞおちを一発。ばたっとそいつが倒れる。
「阿部ちゃん！」
「ふっか…」
手を拘束され、足には鎖。その重みで支えがないと身動きが取れないようだ。
「とりあえず逃げよ」
めめが上半身だけを床から出してこちらまでやってきた。
阿部ちゃんに手を伸ばしためめ。彼の身体を押してめめの元に移動させようとするけれど
「めめ！潜れ！！」
背後から誰かが襲ってくるのが見えた。俺の声で伸ばしていた手を引っ込めて床に潜っためめ、その男は一度空ぶったものの、すぐに標的をこちらに変えてきた。
「うぐっ……」
とっさに阿部ちゃんの前に出た俺が思いっきり殴られた。倒れる身体、またあの時のように血の味が昇ってくるような……クソ…
「……俺でしょ？目的は」
床に押し付けられた俺が聞いたのは、やけに冷静な阿部ちゃんの声だった。
「俺は大人しく連れてかれる、その代わりこの人たちは外に返してよ」
「んなっ…！」
起き上がろうとするも男にまたぐっと背中を押される。踏みつけられている俺は身動きが取れなかった。
何も言わずふっと笑った男、今まで対峙してきた裏の奴らとはどことなく雰囲気が違うように感じた。ボスかなんか…？裏の中でもトップ層なのか…
「ふっか、逃げて」
阿部ちゃんは俺を見て、そんな言葉を残した。
その後ろからまた数名が阿部ちゃんの身体を掴む。ジャラジャラと重そうな鎖を引きずって遠ざかっていく阿部ちゃんの背中…
「ぐはっ…」
もう一度背中をぐっと踏みつけた男はそれについて行く。起き上がれない俺はそれを見ることしかできなくて。
「ふっかさん！」
そんな中床から出てきためめが俺の身体を支えた。
「……翔太たちのこと…頼んだ」
「えっ…」
めめは俺の瞳を見て困惑の表情を見せた。無理やり体力を上げた俺はめめの腕から抜けてあいつらの後を追う。
逃げるもんか、絶対に阿部ちゃんを取り返してみせるんだ。
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ぽぷら(プロフ) - ゆうさん» 結末を知ってから読み返すとまた違った発見があるかも知れませんね。楽しんでいただけていますように！コメントありがとうございました！ (3月3日 21時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ゆうさん» ゆう様。少しここに顔を出さない期間が続いてまして…コメントに気づくのが遅くなってすみません💦お読みいただきありがとうございました。この作品は翔太くんの存在が結構大事だったりするので、担当様に喜んでいただけて嬉しいです☺︎ (3月3日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 続き、、、読んでしまったので、また最初からゆっくり読み直そうかと思います。素敵な作品、ありがとうございます。 (1月30日 0時) (レス) id: ea951581be (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 初めまして。ふらふらと彷徨い、こちらに辿り着き夢中で読んでしまいました。メンバーだけという作品もですが、設定に引き込まれました。各々の能力もにあってるし、渡辺担の私はかっこいいしょっぴーが見れて嬉しかったです。先が知りたくてめっちゃ早く (1月30日 0時) (レス) @page50 id: ea951581be (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - kototoさん» kototo様。お読みいただきありがとうございました！同じ阿部担の方に楽しんで頂けて嬉しいですー！☺️読み返したりと、引き続き楽しんで頂けたら嬉しいです！ありがとうございました！ (2023年4月16日 18時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年3月29日 22時
