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「……阿部くん、何も間違ってないっすよ」
俺ですら見たことないんだから、みんなだって彼のこの姿を見て困惑してしまうのは当然で。
でも、思ったより早くその静寂は破られたのだ。
「俺たちはある程度昔から能力と付き合ってます。でも、この中には
今能力が開花して、さらに二つ持ってる人
なんていないんです。俺たちと感覚も苦しみも違うのは当然で、それを否定する必要はないと思います。むしろ俺たちより恐怖が大きいのは当たり前です。
今までは他人でしかなかった能力者って立場が急に自分になるんだから怖くて当然。恐怖を感じることも受け入れられない事も間違ってなんかない」
敬語混じりのめめの言葉。だいぶフランクになってきた彼のそれはきっと真剣な証で、熱くてまっすぐなその性格が垣間見えていた。
「それに対して俺らに申し訳ないと思うとか、俺らのことを否定してるだなんて…逆に阿部くんがそう思って辛くなってしまうことの方が俺は嫌だ。
阿部くんからしたら俺たちは能力と共に生きることの経験があってある程度それを受け止めてるように見えるかもしれないけど…確かに、昔と比べたら確かにそういう部分はあると思います。でもみんな、少なからず自分の持ってるものとか自分っていう能力者の存在に恐怖の気持ちは持ち続けてるんじゃないかなって。俺は…そうだし。
ただそれを、能力者全てを否定してることに結びつける必要はなくて…」
言葉を選びながらゆっくりと紡いでいっためめ。一旦を見つめて頭ですごく考えながら話しているのが分かる。
そして、ここまでを言うと目線を阿部ちゃんの方に。
「阿部くんはそのままでいいんです。怖いと思ってしまうのも阿部くんの大事な気持ち。否定なんてしないでください。
阿部くんが俺にしてくれた事は嘘じゃないって分かってます。俺たちの事ちゃんと見てくれて、受け入れてくれたのは間違いなく阿部くんの素直な心からだって信じてます。
能力が怖い、能力者が怖いってその気持ちが現れたからってそれを疑うことはないです。だから安心してください、今まで通り俺たちと楽しく過ごしてください」
扉越しにめめににこやかに話しかけていたあの光景を見た日。あの時の立場が逆転したように、最後にめめは微笑んだ。
その微笑みを見た阿部ちゃんも、あの日のことを思い出してたりしないだろうか。困惑するように瞳を揺らしてる彼の思考が、俺はなぜか分かってしまう。
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ぽぷら(プロフ) - ゆうさん» 結末を知ってから読み返すとまた違った発見があるかも知れませんね。楽しんでいただけていますように！コメントありがとうございました！ (3月3日 21時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ゆうさん» ゆう様。少しここに顔を出さない期間が続いてまして…コメントに気づくのが遅くなってすみません💦お読みいただきありがとうございました。この作品は翔太くんの存在が結構大事だったりするので、担当様に喜んでいただけて嬉しいです☺︎ (3月3日 21時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 続き、、、読んでしまったので、また最初からゆっくり読み直そうかと思います。素敵な作品、ありがとうございます。 (1月30日 0時) (レス) id: ea951581be (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 初めまして。ふらふらと彷徨い、こちらに辿り着き夢中で読んでしまいました。メンバーだけという作品もですが、設定に引き込まれました。各々の能力もにあってるし、渡辺担の私はかっこいいしょっぴーが見れて嬉しかったです。先が知りたくてめっちゃ早く (1月30日 0時) (レス) @page50 id: ea951581be (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - kototoさん» kototo様。お読みいただきありがとうございました！同じ阿部担の方に楽しんで頂けて嬉しいですー！☺️読み返したりと、引き続き楽しんで頂けたら嬉しいです！ありがとうございました！ (2023年4月16日 18時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年3月29日 22時
