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言葉は少々強いけど、その表情は変わらずに優しかった。今思えば舘さんが俺たちに優しくなかったことはない、初めて会った時でさえああやって丁寧に接してくれていた。
「俺は運が良かっただけ。世の中の能力を持つ人はほとんどが自分がそうである事を気にして、肩身が狭い思いをしていると思うよ」
「……うん」
「それが弱い事ではないでしょ？自然な事で、言ってしまえば"普通"だよ。悲しいけどそんな世の中だからね」
"普通"
その通り、そう思ってしまうのが普通なんだと思う。一般人の勝手なイメージ、無駄に批判の言葉を並べて報道するメディア、一部の過激な能力者。
原因は多方面にある。
「阿部は能力を持たないから、今俺が言ったその"弱い"と"普通"そして"強い"も当てはまらないと思うよ。だから阿部が言う"強い"が何なのかは分からないけどね」
こんな事を言われると思ってなかった。
思わず言葉を失っていると、舘さんはまた優しく笑って食べなよと俺の手元のお椀を見る。
「……ごめん」
「別に謝られるようなことされてないよ」
「いや…」
「話なら聞くよ、俺でよければ」
俺は"普通"なのかな。
でも、それってやっぱりみんなの事を否定することに繋がりかねない。
そう思うと
「……ううん、話すようなことはないよ」
「そう、じゃあちゃんと食べな」
舘さんは何も聞かずに微笑む。
俺が食べ終わるまで変に話しかけたりもせず、ただ俺が声をかければそれに応えてくれる。
能力を持っている"だけ"
そう、とっくに感じたはずじゃないの？
「……ごちそうさま、美味しかった」
「うん、お昼とか夜のリクエストある？」
「うーん、食べたばっかだから分かんないな。笑」
「いつでも言って」
舘さんは完食した俺のお皿を持って部屋を出て行った。薬を飲んで体温を測ってみるともう既に平熱に。
1人になってしまうと色々と考えてしまうのだけど、またぶり返したりしたらやだなとベッドに寝転んで目を閉じた。
何も考えないようにと。ただそう思ってしまえばしまうほど逆に考えてしまうのだ。
「……やめた」
無理やり寝ようとするのは逆効果だ。
病み上がりでブルーライトを浴びることに少しの不安を感じつつもゲーム機を手に取って電源をつける。
これがきっと一番何も考えなくて済む方法だ。
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ぽぷら(プロフ) - 美里さん» 美里様。お読みいただきありがとうございます！お返し遅れてすみません💦楽しんでいただけてるようでとっても嬉しいです。完結までよろしくお願いします(^^) (2023年3月31日 16時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ayaさん» aya様。いつもありがとうございます！お返し遅れてすみません💦コメントしていただいた時よりだいぶお話が進んでますが楽しんでいただけてますでしょうか(^^)やっとこラストスパートですのでぜひ完結までよろしくお願いします！ (2023年3月31日 16時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
美里(プロフ) - 既にずっと面白いですが更に面白い展開になってきてわくわくそわそわです！いつも楽しく読ませていただいてます(^^)これからも応援してます！！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page36 id: aee62fe4fc (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回のお話ものめり込んで読んでいます！1人ずつ仲間になっていく感じも大好きです！ヒヤヒヤドキドキのシーンでおあずけ〜(°▽°)みんなどうか無事でー！！ (2023年2月12日 19時) (レス) @page17 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 萌葱さん» 萌葱様。コメントありがとうございます！引き続きお付き合いいただければ幸いです(^^) (2023年2月12日 15時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年2月7日 21時
