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本人がそう言ってしまったからもう仕方がない。照にだけ聞こえるように大丈夫だよ、と言ってから俺は倒れたコップを戻して康二くんに向き直る。
「気にしてないよ。こちらこそ急に銃向けたりなんかしてごめんね、怖かったよね」
そう考えればどっちもどっちだ。俺よりも彼の方が怖かったはず。
「めめの大切な人だって分かってたからさ、そんなことしたくなかったんだけど。めめもごめんね」
「いや…そんな謝んないでよ」
「二人みたいに“素敵”な能力持ってないからさぁ、あんな物騒なものでしか自分の身を守れないんだよね」
俺の言葉に少しだけ康二くんが顔を上げた。
困惑するように瞳は揺れている。
「凄い綺麗だったね、康二くんの眼。何だか夕焼けみたい。あ、めめと二人でいれば夕焼けと夜空じゃない？ロマンチックすぎるかなぁ」
うん、この状況でそんなこと言うのも自分でどうかと思うけど。でも何一つ嘘は言ってないのだ。彼の瞳はオレンジ色で、でもただのオレンジではなかった。
深くてどこか切なさを感じるような、でも見とれてしまうような夕焼け色。
「…ふふ、阿部くんロマンチストっすね」
「あは、ちょっとかっこつけちゃったぁ」
「でもいいっすね、俺星見るのとか好きだから夜空ってめっちゃ嬉しい」
「ほんと？そう、黒と言うより深い紺色っぽくてさ。光が入ってキラキラしてるから星が浮かんでるみたいだよね、めめの瞳は」
俺が出会った能力者は本当にみんな瞳が綺麗で。そんなものを持っているんだからむしろ怖がられるよりいいなぁって、そんな目線を向けられてもおかしくないのになって思う。
ただ世間はそうもいかなくて。
そして、俺も。
「ねぇねぇあれどうやったの？俺の銃落としたのもそうだろうし、何か葉っぱ動いてたよね？今思えば凄いなーって、良ければ教えてよ」
俺とは違う理由で震えてる康二くんの手をめめが上からぎゅっと握る。その手はどこかで擦りむいたのか傷がついていて。
それを視界に入れた康二くんはひとつ涙を零した。
「うっ……うぅ……」
「……康二、もう大丈夫だから」
ずっと強張っていた顔が崩れる。
康二くんはめめの胸の中でしばらく嗚咽を漏らしながら泣き続けた。
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ぽぷら(プロフ) - 美里さん» 美里様。お読みいただきありがとうございます！お返し遅れてすみません💦楽しんでいただけてるようでとっても嬉しいです。完結までよろしくお願いします(^^) (2023年3月31日 16時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ayaさん» aya様。いつもありがとうございます！お返し遅れてすみません💦コメントしていただいた時よりだいぶお話が進んでますが楽しんでいただけてますでしょうか(^^)やっとこラストスパートですのでぜひ完結までよろしくお願いします！ (2023年3月31日 16時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
美里(プロフ) - 既にずっと面白いですが更に面白い展開になってきてわくわくそわそわです！いつも楽しく読ませていただいてます(^^)これからも応援してます！！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page36 id: aee62fe4fc (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回のお話ものめり込んで読んでいます！1人ずつ仲間になっていく感じも大好きです！ヒヤヒヤドキドキのシーンでおあずけ〜(°▽°)みんなどうか無事でー！！ (2023年2月12日 19時) (レス) @page17 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 萌葱さん» 萌葱様。コメントありがとうございます！引き続きお付き合いいただければ幸いです(^^) (2023年2月12日 15時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年2月7日 21時
