◇ ページ14
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「ふっか、ちょっとマップ見てくんね」
目を開けたり閉じたり。
腕を組んでずっと黙っていた翔太が声を上げる。
「○○の有名な商店街あるでしょ」
「うん」
「その通りの××側、細い道」
「ある」
「そこを今北に向かって歩いてる」
「……目立った建物とかが急に無くなるあたりだよね」
「そう」
空が暗くなってくる頃だった。中心街から抜けて周りの活気も無くなってくるようなそんな場所に移動したと言う向井。
舘さん曰く、買われない限りは外に出ることは許されなかったらしい。つまりきっと彼もまた誰かの支配の元で犯罪に手を染めているのだろう。
「あ、止まった」
翔太の言う通りにマップを辿っていると向井が止まったのは
「……うーんと、どこだこれ」
「なんだろ、路地みたいなとこに入って座り込んだ。見た感じ行き止まりだな……誰かを待ち伏せでもしてんのか？」
「えぇ」
翔太が目を開ける。流石に少し疲れたのかふぅ、と息を吐いて天を仰いだ。
「そこ、向かった方がいいかもな。ほっといてたらそこで何かが起こるぞ」
「……車で行けばそんな遠くないね。照戻ってきたら行ってみようか。もうこっち向かってるっぽいから」
今ラウを送りに照が車を出している所だった。阿部ちゃんがマップを覗き込んで何かを覚悟するみたいにキリッとした顔になる。
きっと、彼を助けると。そんな覚悟だろう。
「めめ」
ずっと俯いているめめに声をかける。めめの中にも色々な感情があるのだろう。
「多分だけどさ、めめが立ち合った方がいいよ」
「…はい、そのつもりっす」
自分も経験した"買われる"ということ。それがどれだけ辛くて残酷な事かが分かるからこそきっと苦しいのだろう。
「あ、照着いたって」
阿部ちゃんの声でめめが顔を上げた。
「あの」
そして意を決するように、俺と阿部ちゃんを一度ずつまっすぐな瞳で見つめた。
「……無理言ってるのは分かってます。本人の要望を聞いた上でいいです。もし、康二に"表"で居場所がなかったら……ここに、置いてやってくれませんか」
お願いします、とめめは頭を深く下げた。
「……めめ」
「いいよ」
阿部ちゃんが何かを言う前に、俺は言葉を遮る勢いで言う。
「ちょっとふっか…」
「係長命令。いいね？」
俺はそうとだけ言って、照が待つ玄関へ向かう。
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ぽぷら(プロフ) - 美里さん» 美里様。お読みいただきありがとうございます！お返し遅れてすみません💦楽しんでいただけてるようでとっても嬉しいです。完結までよろしくお願いします(^^) (2023年3月31日 16時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ayaさん» aya様。いつもありがとうございます！お返し遅れてすみません💦コメントしていただいた時よりだいぶお話が進んでますが楽しんでいただけてますでしょうか(^^)やっとこラストスパートですのでぜひ完結までよろしくお願いします！ (2023年3月31日 16時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
美里(プロフ) - 既にずっと面白いですが更に面白い展開になってきてわくわくそわそわです！いつも楽しく読ませていただいてます(^^)これからも応援してます！！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page36 id: aee62fe4fc (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回のお話ものめり込んで読んでいます！1人ずつ仲間になっていく感じも大好きです！ヒヤヒヤドキドキのシーンでおあずけ〜(°▽°)みんなどうか無事でー！！ (2023年2月12日 19時) (レス) @page17 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 萌葱さん» 萌葱様。コメントありがとうございます！引き続きお付き合いいただければ幸いです(^^) (2023年2月12日 15時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年2月7日 21時
