お揃い ページ6
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「ちょっと誰かこーじパス」
部屋に入るとさっきの私みたいに布団に座る阿部くんと、その両隣にさっくんと照くん。康二くんの変な様子に「えぇ？こーじどーしたの？」と言いながらふっかさんから康二くんを受け取ったさっくんは私を見てニコッと笑う。
「おはよーAちゃん」
「おはよ」
「顔色良くなったねーよかった」
そしてふっかさんとは反対の方にさっと手を添えてくれた照くん。2人にしっかりと支えてもらいながら、寝起きなのかまだぽやぽやしてる阿部くんの元へ。
「阿部ちゃん起きろー、お前にはAちゃんパスだ」
「ええ？」
「あれ、嫌？やっぱ俺がいい？」
「ふっかダルい」
照くんが私の気持ちを代弁してくれたみたいだ。
だいぶバサッと。
「‥‥ん、ちょーだい」
「お前物じゃねぇんだから。笑」
目を擦りながら阿部くんはそんな事を言い。照くんのツッコミにも動じる事なく私の方に手を伸ばす。
「ほい、行っといで」
「ちょ！」
それに律儀に従った照くんとふっかさんは私を阿部くんの目の前に座らせる。まだちょっと寝ぼけてそうな阿部くんはみんながいるにも関わらずぎゅーっと私を腕の中に閉じ込めた。
「あ、あべくん」
「ん…おはよ……」
「おはよう……」
寝起きでしかない、ちょっと気怠げな低い声で呟きながら私の肩に体重をかけた阿部くん。なんだろう、さっくんや康二くんにこうされるのとは訳が違うと言うか……シンプルに恥ずかしい
「……あのー」
「ん……」
「起きてます？」
「うん、寝てるね」
一文字でしか反応しない阿部くんにまたケラケラ笑うふっかさん。そして彼の頭を軽くぺしっと叩いた。
「ほれイチャイチャすんのは戻ってからにせーい。とりあえず飯食うぞ、起きろ」
阿部くんは少しだけ顔を上げた。気がする。
私からは見えないんだもん。
「んはは、睨むなよ。誰もAちゃんのこと取んねーよ？」
「うるさいふっか……」
「ねぇこの人こんな寝起き悪いー？Aちゃんこれから大変だぞー？」
笑ってるふっかさんをひと睨みしたらしい阿部くんはまた頭を下げた。どうやらめちゃくちゃ眠いらしい。
妖怪達とふっかさんに囲まれてる状況がとても恥ずかしい。でもとりあえず自分も腕を回して背中を撫でたりしてあげようと思ったんだけど
「……動かない」
包帯が巻かれている右手はうまく力が入らないようで。
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小袖(プロフ) - ほんとに良すぎてふつえの小説として売り出して欲しいほどの満足感でした！伏線回収に気づいた瞬間が気持ちよくて、たくさん設定などを考えて時間をかけて作った作品なんだなと感じました。また他の作品もいくつか読ませていただいてますがどれも素晴らしいです！ (8月16日 13時) (
レス) id: 67585063eb (このIDを非表示/違反報告)
吹雪(プロフ) - 何度もループして読ませて頂いています！番外編も是非読んでみたいと思いTwitterフォロリク送りました。お手隙の際に承認して頂けると嬉しいです。これからも応援しています！ (2023年3月7日 1時) (レス) @page50 id: 828447a6ad (このIDを非表示/違反報告)
れみ(プロフ) - いつも素敵なお話読ませて頂いてます！ほんとにどれもいい作品で感動して涙が止まらないことも多々です、番外編なども読みたいと思ってしまったのでTwitter同じ名前でフォロー致しました、！承認していただけたら嬉しいです！これからも応援しています！だいすきです！ (2023年2月7日 5時) (レス) id: a15df57567 (このIDを非表示/違反報告)
akiaki(プロフ) - (続き) このお話のおかげでちょっと日常が楽しく､優しく思えました。素敵なお話ありがとうございました。 (2022年9月23日 9時) (レス) id: aa9a6e18cc (このIDを非表示/違反報告)
akiaki(プロフ) - はじめまして。もうアニメ化しません？って言いながら読んでいました。小説家さんなのでしょうか、気づかせるための伏線も泣かせるための伏線も上手すぎます。物語の感想じゃなくて申し訳ないのですが､このお話が紙の本として手に取りたくてしょうがありません｡(続く) (2022年9月23日 9時) (レス) id: aa9a6e18cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2022年6月24日 23時
