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「なーんか猫被っちゃって〜」
「おれは狐や！」
「にゃは、Aちゃん懐かれちゃったね〜」
「えぇ？」
膝下の狐さんは甘えるように身体を寄せてくる。純粋にその姿が可愛くてそっと頭を撫でると気持ちよさそうに目を細めた。
そんなことをしていると障子が開いて。そこにはさっきのお兄さんともう1人初めましての人がいた。
「あら、この子？」
「康二が背中乗せて連れてきたみたいだよ」
「ふっかさん！俺の命の恩人！」
「そうみたいね」
ははっと笑って入ってきた人は軒下からの日差しで耳元がキラリと光っている。そういえば、神社なのにここには誰一人として和装の人がいない。皆今時のお兄さんって感じだ。
「初めまして、俺ここの神主やってる深澤」
「初めまして…」
深澤と名乗ったピアスのお兄さんは私の正面に座る。そして私の膝に乗りながら座卓に顎を乗せている狐の康二くんを見て優しく笑った。
「今君の膝に乗ってる狐と、隣に座ってる金髪のやつ。見えてるよね？」
「はい…」
「こいつら妖怪なの。普通人間には見えない存在」
さっきから何度か耳にしている“妖怪”という単語。膝元の狐さんは何となく分かるけど、佐久間さんも……？
「俺座敷童ー」
「ざしきわらし…あの、おかっぱの…？」
「そうそうそれー」
おかっぱじゃないじゃん。
心の中で突っ込んだけどそれを声に出せるわけもなく。思わず横を向いた私に、座敷童らしい佐久間さんはよろしくねーなんて言いながら笑う。
「……じゃあ深澤さんも？」
「ううん、俺は正真正銘人間だよ。深澤家は代々この神社の神主やってて、俺の先祖がこの森に住む妖怪に気に入られちゃったみたいでさ。それからこの神社はずーっと妖怪が住んでんの。だから子孫である俺は見えちゃうんだよね、不思議な事に」
さっきの佐久間さんの言葉を思い出す。そして彼らが“ふっか”と呼んでいたのがこの深澤さんであることに気が付いた。
「あ、名前は？」
「本宮Aです」
「Aちゃんも妖怪が見える人間だってことだね。心当たりあったりする？」
「心当たり…？全くないですけど」
「ははっ、だよなぁ」
さっき佐久間さんはああ言ったけど、先祖が神社の関係者だったとかそんな話は一切聞いたことが無い。しかし私は何故か妖怪が見えてしまうらしい。
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柊(プロフ) - 19ページ目の、阿部ちゃんがこーじをたかいたかいしてる画が想像できてしまって幸せです。皆が最高過ぎて読み進める手が止まりません笑笑 (2022年8月28日 22時) (
レス) @page19 id: 27767aadd1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - みぃ。さん» 初めまして！コメントありがとうございます！小狐さんと白狐のギャップ、いいですよね🦊ぜひこれからもお楽しみいただければと思います！ (2022年5月21日 5時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - はじめまして！タイトルに惹かれて読ませて頂きました。すごく面白くて一気読みしました！小狐の彼、想像できて可愛い！それで九尾の白狐って、カッコ良すぎます！続きも読ませて頂きます！ (2022年5月18日 17時) (レス) @page50 id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - cotyさん» はじめまして！コメントありがとうございます😊気に入っていただけてよかったです〜！少しゆっくりにはなってしまいますがこれからもお楽しみいただけると幸いです！ (2022年4月10日 11時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ayaさん» こんにちは！いつもありがとうございます☺️怖さよりはほっこり感が強めなので今更ですが安心して読んでいただけると（笑）おかっぱの彼、よく考えれば十四松……🟡 (2022年4月10日 11時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2022年3月8日 21時
