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宮舘くんとテーマパーク ページ10




『なんか被ろうよ』

『まじー?俺恥ずかしいわー』

『こんな機会ないじゃん』

『お、お前これいいじゃん!』


大学の同級生、仲良しグループ数人でテーマパークに。大人だけど学生っていう立場は本当にいいもので、少しばかりの自由を謳歌できるのはこの4年間の特権だと思う。


『涼太ノリノリやん』

「せっかくだし楽しみたくない?」


恥ずかしい人と被りたい人。ちょうど半々くらいの中で宮舘くんが既にもう大きいお耳の被り物をお召しになってご満悦。


『A何にするー?』

「あ、うーん。どうしようかな」


落ち着いたイメージの宮舘くんが誰よりもノリノリだったからか自然と被る流れになっていたらしい。女友達が可愛いカチューシャをいくつか手に取って見せてくる。



「これあったかいよ」

「ん?あー、カチューシャじゃなくてね?」

「そう、今日寒いからさ」



みんなに合わせようとしてぼーっとしてた私は着々と選んでレジに向かっているみんなを背に、まだ並ぶ被り物に目を通していた。

すると声をかけてきたのはもうお会計を済ませたらしい宮舘くん。


「確かに思ったより寒かったなぁ」

「これは?」

「あら、宮舘くんとお揃い」

「ふふ、男の子がいるなら女の子もいないと」


彼が手に取ったのは自分の頭に乗っているものとほぼ一緒。リボン付きのそれは彼が被っているキャラと共にこのテーマパークの主役とも言えるキャラ。


「じゃあこれにしようかなぁ、誰もいないみたいし」

「いいじゃん、似合うよ」

「ありがと」


みんなを待たせているらしいので小走りでレジに向かう。タグを切ってもらってそれを被りながら外に出ると様々なキャラクターを頭に乗せたみんな。

行こーぜーって歩き出すみんなに着いていくと隣に並んだ友達がこそっと話しかけてくる。


『ねぇA狙った?』

「え?何が?」

『宮舘くんとほぼオソロ』

「あ、違うやつだよ」

『違くて!もうそれカップルのやり方』


ニヤニヤする友達を横目に少しだけ戸惑ってしまったけど。そんな、そもそもこれは彼の提案で。


「何言ってんの、そんなんじゃないよ」

『えー、宮舘くんとAってお似合いだと思うんだけど。てかAの事好きかもよ?』

「はいはい」


何だかテンションが上がっている友達をあしらう振りをしてしのぐ。彼だってそんな深く考えてないはずだ、たまたま悩んでたのが私だっただけで。

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作品ジャンル:恋愛
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ぽぷら(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます!かなりお返しが遅れてしまってすみません💦楽しんでいただけたようで嬉しいです(^^)こちらこそありがとうございました! (7月14日 1時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - ラウ担です。ラウちゃんがほんとにラウちゃんらしくて、ずっとラウちゃんの声が脳内再生されていて幸せでした!素敵なお話をありがとうございます! (2023年5月6日 22時) (レス) id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽぷら | 作成日時:2021年11月30日 23時

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