深澤くんと教習所 ページ7
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『高速教習の○○さーん』
「はーい」
教習所に通い始めて1ヶ月半くらい？自分でもかなりスムーズに進んでると思う。仮免も取れて路上教習もいくつかこなして。
今日はちょっと緊張の高速教習。名前を呼ばれて教官の元に行くと不意に目が合った男の人。
『今日深澤くんと2人で行くからね』
「どーも」
「あ、どうも」
他の人と一緒に出るのは知っていたけど。猫背で2連ピアスで丸眼鏡。何だかミステリアスな雰囲気を醸し出したその人にちょっと怖さを覚える。優しそうな人と一緒がよかったなぁ。
『あ、ちょっと待ってて。自己紹介でもしててよ』
何か忘れ物でもしたのか。教官が事務室に戻っていって、残された私と深澤さん？はそーっと顔を見合わせた。
「通ってどのくらいですか？」
「あー、1ヶ月ちょっとですかね」
「え、すげぇ！俺もう2ヶ月通ってるよ」
「運良く予約がスムーズに取れて」
「でもうまくなきゃそんな早く進めなくないですか？俺やっと通い始めたのに何だかんだ忙しいわ手こずるわで。笑」
どうしようと気まずい雰囲気を覚悟してたら深澤さんから話しかけてきてくれた。さっきのぱっと見のイメージとは違って意外と優しく話してくれる彼。
「高速緊張すんな〜」って口元に持っていった手がすごく綺麗で思わず見つめてしまった。
「大学生とかですか？」
「あ、いえ。全然社会人で。やっぱ取ってた方いいかなぁって」
「あ、まじ？俺も。周り学生だらけでちょっと緊張するんすよね」
「あー分かります」
意外と盛り上がるちょっとした時間。教官が戻ってきて「頑張りましょうね」って笑った彼に何だかキュンときてしまった。
『最初深澤くんいこうか』
「はーい」
後部座席に座って発信する車に身を預ける。教官とおすすめのラーメン屋さんの話題で盛り上がる彼の声を聞いて、ぱっと見の印象で決めつけちゃだめだなぁなんて事を思った。
チラッとバックミラーを見ると眼鏡の奥の瞳が見えて。運転に真剣ながらも会話で笑顔になる深澤さんの表情に優しさと柔らかさを感じる。
『○○さんはおすすめのお店とかあるー？』
「え、あ…おすすめですか…ラーメンは正直詳しくないですねぇ。でも全然好きですよ」
『深澤くん紹介してあげなよー』
「あはは」
思わず後ろからバックミラーを見つめていると教官からの会話のパスが。慌てて返すと深澤さんはまたそれに写る目を細めて笑った。
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ぽぷら(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！かなりお返しが遅れてしまってすみません💦楽しんでいただけたようで嬉しいです(^^)こちらこそありがとうございました！ (7月14日 1時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - ラウ担です。ラウちゃんがほんとにラウちゃんらしくて、ずっとラウちゃんの声が脳内再生されていて幸せでした！素敵なお話をありがとうございます！ (2023年5月6日 22時) (レス) id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2021年11月30日 23時
