白ツツジ（マサイ） ページ16
.
.
「Aちゃん！待って！」
「ん？」
振り返った彼女の顔立ちは
全然変わっていなくて
ただ少しだけ、ちょっとだけ大人びた気がする
「…マサイくん？」
「そうだよ」
「式中にちょっとだけ思ってたの、似た人がいるなあって」
「俺もだよ」
「変わってるようで、変わらないね」
「Aちゃんこそ」
久々の会話は少しぎこちなかったけど
「なら、わたし行かなくちゃいけないから」
やっぱり好きだと思ったのは変わりないから
「ここで30分だけ待ってて、すぐ戻ってくるから」
俺の記憶に一番近い花を君に贈る
.
「…ツツジ？」
「そう、よくAちゃんがツツジの蜜を吸いに草むらに入ってたの最近よく思い出してさ」
「困らせちゃってた？」
「少しだけね」
「そっか」
俺の目に映るAちゃんは少し儚くて
「それ、プレゼントするよ」
と言うと
「今から言うことは忘れてもらってもいいから」
と言って
ツツジの花束を抱え直した
「白いツツジの花言葉は初恋なの」
「わたしの初恋は今でも続いてるんだけど」
「マサイくんはどうかな？」
.
「もちろん俺も今でも好き」
「誰もマサイくんのことだなんて言ってないけど」
「でも俺でしょ？」
「まあね」
優しく手を重ねる
重なった手はそのまま絡み合って
「ふふ」
隣で笑うきみをいつまでも見ていたいから
「なんで笑ってるの？」
「別に何でも」
思い出は思い出のまま終わらせたくないから
「好きです」
「はい」
______________ふたりの影は重なった
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coyuma(プロフ) - 花と紡ぐお話、全部とても素敵でした。切なかったり暖かかったり……。終わりなのが寂しいくらいです。 (2020年1月22日 16時) (
レス) id: 96592c7e36 (このIDを非表示/違反報告)
ﾉﾄﾞﾁﾝ！！(プロフ) - 来桜さん» そんなこと言っていただいて嬉しいです！リスナーなら誰しも考えちゃうことですよね（笑）ありがとうございます！がんばります（＾Ｏ＾） (2017年3月23日 20時) (レス) id: fd6b299c5c (このIDを非表示/違反報告)
ﾉﾄﾞﾁﾝ！！(プロフ) - 花さん» こちらこそリクエストありがとうございました(；＿；) (2017年3月23日 20時) (レス) id: fd6b299c5c (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - ンダホのお話読ませてもらいました！ンダホで向日葵。書いてくださりありがとうございます！ (2017年3月23日 18時) (レス) id: 6cbf83617b (このIDを非表示/違反報告)
来桜(プロフ) - ンダホの話が切なすぎました(´；ω；｀)これからも更新楽しみに待ってます！！ (2017年3月23日 18時) (レス) id: 273ceb497b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾉﾄﾞﾁﾝ！！ | 作成日時：2017年3月21日 0時
