第105話 ページ9
兵部「そうか。報告ありがとう」
京介にお礼を言われ、どうしたらいいのかわからなかった。怒られると思っていたのに怒られない。それが凄く怖い。
A『ごめんなさい...』
兵部「なんで謝るんだい？別に君の好きにすればいいと思うよ」
京介にそう言われる。
何故かわからないが泣けてくる。お父様とお母様に怒られた時とは違う感情だ。
A『ごめんっ...なさ...い』
ここにいるのも申し訳なくなりテレポートで出ていこうとした。
ヒュ パ グイーン
テレポートを干渉される。
兵部「どうして泣くのかな...僕が泣かしたみたいじゃないか」
A『違っ...』
グイッ
京介が私の目の下に手を置き涙を拭う。
兵部「泣かせるつもりはなかったんだ。イライラして悪かったよ」
A『でも...私が悪...かった』
涙が止まらない。
兵部「もう怒ってないから。ね？」
京介がなだめてくれるけどどうしても涙が止まらない。むしろ、もっと涙が出てくる。
ギュッ
京介が抱きしめてくれる。凄くあったかい。
よくわからないけど落ち着く。
...抱きしめられて少しすると涙が止まった。
兵部「大丈夫かい？」
京介が手を緩め私を見てくる。途端に恥ずかしくなり下を向いて顔を隠す。
A『ごめんなさい。大丈夫...』
兵部「今回のこと...」
ビクッ
京介に改めて何か言われるのだと思い身構えてしまう。
兵部「危険だって言ったのに来たこと、本気で怒ってた。でも、来てくれて助かった。傷も治してくれてありがとう」
怒られると思っていたからお礼を言われて驚いた。
さっきとは違って優しく感じる。
A『...』
どう返事をすればいいのかわからない。
兵部「今日はもう寝な。また明日、話せばいい」
A『わかった...』
なんとか返事をして隣の部屋に行こうとする。
兵部「Aが怪我をしなくてよかったよ」
京介がそう言った。それを聞き私の中で何かが弾けた。
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mtk0202mtk(プロフ) - 梨沙さん» コメントありがとうございます！これからもどんどん更新できるように頑張ります！ (2021年3月15日 15時) (
レス) id: be19afc6cd (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - 続きが気になります！ (2021年3月15日 14時) (レス) id: f1f564dbb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか | 作成日時：2021年3月14日 0時
