◇6◇ ページ18
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さて、どうしようか？
完全に酔いの回った光を一人で歩かせるのは危険。
少し前をフラフラ歩く光を捕まえて支えるように肩に腕を回した。
その間ガサガサと雑音だけが届いていたであろう伊野尾は
『どうかしたの？』とこの状況の全てに当てはまる質問をした。
「思い当たる節はねえか？」
光は普段はこんな酔わないのに大ちゃんの話を聞きながらの酒はペースが進んでしまった。
その原因の元となる張本人は相変わらず惚けた声を出す。
『えー？……何？』
まあ、無理もない。
数年ぶり、突然の電話。
それを大ちゃんの事とは思わないだろう。
「さっきまで大ちゃんと会ってた」
ヒントを出してやった。
なのに引っ掛かることなく『そうなんだ』とだけの返答。
罪の意識も何もないってか。
「……だけか？」
『ほぇ？』
「男ならケジメくらいつけろ」
『薮も怒ってるの？俺、何かした？』
能天気な伊野尾に頭がくらくらした。
どうやら俺も酔っているらしい。
「恋人ほったらかしてお前は何をやってんだ」
『恋人……？』
いや、そこ疑問系とかおかしいだろ。
一言一句に突っ込みを入れてどついてやりたいが、隣でウトウトし始めた光を支え直して気持ちを落ち着かせる。
「大ちゃんが何も気づいてないと思ってんのか？」
『……』
ここまで言えばやっと分かったのか、急に黙りこんだ。
今俺の話をどんな顔して聞いているのか。
その顔が真剣であることを願うばかりだ。
「裕翔がいなくなってどれだけ悲しんで、どんな思いで乗り越えたと思ってんだよ。
お前の言葉はいつも安っぽくて適当だったけど、あの時だけは見直したんだぜ？」
『大ちゃん、何か言ってた？』
「お前の事が好きだってよ。
あんなに純粋にお前を思ってるのに、お前って奴は浮気なんかしやがって」
その時電話先が少しザワついた。
そうだよな。
この会話、今二人で聞いているんだ。
二人が犯した罪を今さら実感したのか。
『薮、俺……』
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やぶありLOVE(プロフ) - このお話のその後とか、何年後がみたいです！ (2019年10月26日 13時) (
レス) id: 08447510d0 (このIDを非表示/違反報告)
綾李里(プロフ) - 藍那さん» 藍那さん、入り込んでいただけましたか？！嬉しいです(TT)私も本当はハッピーエンドにしたかったので続きが出来たときにはまた是非遊びに来てください！ (2019年6月5日 9時) (レス) id: de124f99ac (このIDを非表示/違反報告)
綾李里(プロフ) - ムニムニグミさん» ムニムニグミさん、感動だなんて恐れ多いです(T-T)続きが出来たときにはまた是非遊びに来てください！ (2019年6月5日 9時) (レス) id: de124f99ac (このIDを非表示/違反報告)
綾李里(プロフ) - みるくちぇりーさん» みるくちぇりーさん、楽しんでいただけていたら幸いです！続きが出来たときにはまた是非遊びに来てください！ (2019年6月5日 9時) (レス) id: de124f99ac (このIDを非表示/違反報告)
綾李里(プロフ) - ミーオムさん» ミーオムさん、ありがとうございます！続きも書けるように頑張ります！ (2019年6月5日 9時) (レス) id: de124f99ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾李里 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a_cat_hp/
作成日時：2017年12月31日 8時
