縮んだ幼なじみは私が育てます【名探偵コナン】

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オフィスでもなく、工藤邸でもなく、ここは縮んでしまった幼馴染と暮らす自分の家。
それが異様に静か。
いつの間にか寝てしまっていたらしい私の目に4歳児は映らないし、29歳児も映らない

「陣平…？研二…？」

呼びかけに答える声もなく広がるのは静けさだけ。

「ええ……え、え、……一回落ち着こう？…誘拐？そんなわけないよ…！？」

2人が消えてしまった事実は私の冷静さをどんどん削っていく
気付いたときには通話ボタンを押していた

『ただいま、電話に出ることができません。』

そっか、2人にかけても出るわけないんだ

「………出るわけないよ」

今まで胸のうちに隠れていた『いつもの幼馴染』を失った悲しみがこみ上げてくる
早く探しに行かなきゃ。
行かなきゃいけないのに、足が動かない。

玄関に蹲っていると目の前の扉が開いた

「高峰さん？」

顔をあげると、久しぶりに目にする眩しい金髪頭が立っていた
…両腕に探していた2人を抱えて。

「陣平、研二…！…よかったぁ…」

「ほら、やっぱり心配してたろ？勝手に出てきちゃだめじゃないか」

「Aちゃ…ごめんねぇ！！」

「おれっ、もうこーえんいかないいい」

飛びついてくる２人を抱きとめる
事情を聞くのは後でいい。
今はただ、戻ってきてくれただけで嬉しいから。

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