無自覚イケメンは救済する【東リベ】

３話 ページ4

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『…マジか』





知識にはあった２０００年代のファッションや人たち。肌を黒くしたもの凄い量のキーホルダーをつける女の人、ボンタンを履くリーゼントの男。


嘘とは言えない。死んで知らない世界に来た上、過去に戻ってる。




だけどどうしてだ？少なからず悪人ではなかったものの、神が憐れんでくれるほどの善人でも無かったはずなのに。





「おいテメェらァッ！！なぁにボーッと歩いてやがる、腕折れたらどう落とし前つけんだアァ！！？」





一人の男の怒号に耳鳴りがした。如何にもチンピラの手本のような奴だ。


絡まれているのはどうやら子供らしい。仕方ねぇか、と助走をかけてそいつの頭目掛けてのしかかった。





『うるせェんだよ、んなとこいねぇで母さんとこ帰ってあやしてもらえ』





仲間の野郎共が慌てて男の肩を持って逃げていく。剣道と空手に人生の半分を捧げたんだ、あんなぐらいなら簡単に伸ばせる。





「…す、凄え！！あんなん初めて見た！」



「うわー、痛そアレ」





二人の子供と顔を合わせて俺は固まった。




艶々とした黒髪の中学入りたてぐらいの男と、パンチの髪型をしている目元に黒子のある男。


見覚えしかない。場地圭介と羽宮一虎だ。






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