「あの男には気を付けて」 (ページ23)

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あれからヘチャンのおかげというのか授業中先生に当てられても答えられるくらい勉強も頑張ったし、一人で行動することも増えた。彼に頼らなくても私は大丈夫だと言い聞かせながら。

そう。ジェミンくん離れも順調に……

行くわけなくて。

すごーくたまにめちゃめちゃ寂しくなって泣きそうなくらいジェミンくんのことを考えてしまう時間があるんだけどこれって病気なのかな？

心臓も締め付けられるように痛いから保健室言ったけど保健室の先生は「若いわね～」って言っただけですぐ返されたし

「あ、、」

そんな時、荷物を取りに戻ると教室でジェミンくんがなにやら作業をしているのが目に入った。話しかけたい、近づきたい…でも離れる練習中だから

隣にいた知らない女の子がジェミンくんに近づいてなにやら仲良さそうな雰囲気。

……あの笑顔、久しぶりに見た気がする

いつも私に向けてくれてた三日月の綺麗な目をした優しい笑顔。

…そうこれ。分からないけど胸がギューって苦しくなって胸の奥からなにかジワジワと溢れる感じ。なんなんだろう

女の子「あっ、ごめん。席ここだよね？勝手に使っちゃって」

「あいや、大丈夫。です、どうぞ」

女の子「ありがとう」

ジェミンくんの前を通り過ぎる時微かに「A」って呼ばれた気がした。

気の所為かも、でも聞きなれた声だったから教室をでる時に少しだけ後ろを振り返ると彼が私を見ていて。息が詰まった

「………またね」

その声が届いたかは分からないけど、コップに入った水が溢れるようにボロボロと涙もこぼれおちた

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