はじめましてヒーロー狩りさん【ガロウ】 (ページ2)

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No.1 ページ2

「やった今日、新刊出てる‼」

Aは、子供のように
頬を紅潮させ、ミステリー小説がぎっしりと詰まった棚を見上げた腕を伸ばした。

　その時だった。スローモーションに見えたよ。その本達はAめがけてゲリラ豪雨のように強く降り注いだ。

ギュッと目を瞑る。鈍い痛みがどさっどさっと
腕や肩、頭にはしる。

助けてなんて声も出なかった……

　____________________________

　眩しい光と骨張った手が、Aの体を揺さぶった。

　

　「……ぉぃ」

もう少しだけ寝かせてといった具合にA
体を猫のように丸める

　「こんなとこで、寝れてると怪人に襲われるぞ」

不意に耳元で聞こえたクセのある低音に
Aは飛び起きた。

「おっ、やっと起きたのか」

目の前には、ヒーローのような格好をした、
ハゲている人と金髪なイケメンさんが立っていた。

この現状にAは思考回路が止まった……

「……ぇ。ここどこ……？」

ぶんぶんと顔を振って周りを確かめるも、
知らない場所であった。

「お前、こんなとこに寝てたら怪人に襲われるぞ」

「怪人……？」

身近に感じられない単語を聞いて目を見開いたとき、凄まじい揺れを感じた。

「先生‼高速接近反応があります‼」

金髪なイケメン少年が、ヒーローのような格好をした男に向かって言う。

「怪人か?ジェノス」

「はいっそのようです」

揺れが一段と強まった時、目の前コンクリートがバキバキっと裂けとっても醜い怪物が出てきた。