任務89 ページ45
貴方サイド
『エース……しっかりして…』
私はエースの手を両手で握った。
「A、ごめん……エースは…俺を庇ったせいで……」
ルフィはもうぼろぼろで、顔は涙でぐしょぐしょだった。
ルフィはここで戦っていたんだ…。
「違う…ごめんなァ……ルフィ。ちゃんと助けて貰えなくてよ……すまなかった」
「何言ってんだ！バカなこと言うな！」
「急げ、船医！応急処置を！」
エースの仲間が船医を呼ぶ。
「無駄だ！自分の命の終わりくらいわかる……！内臓を焼かれたんだ……もう、もたねェ…だから、聞けよ……ルフィ、A……」
『やめてよ…そんなこと言わないでよ……』
「何言ってんだ……約束したじゃねェかよ！お前、絶対死なないって！言ったじゃないかよ、エース！」
「そうだな……サボの件とお前らのような世話の焼ける兄弟がいなきゃ、俺は生きようとも思わなかった。だれもそれを望まねェんだ……」
エース……。
「そうだ……ダダンに会ったらよろしく言っといてくれよ……死ぬとわかったらあんな奴でも懐かしい…。A、お前に最後に会えてよかった…」
『最後だなんてやめてよ。エースまでいなくならないでよ……』
自分の声が…手が震えているのがわかる。
「心残りはある……A、お前がずっと抱えている事をどうにかしてやれねェことだ……」
………え？
『気づいてたの……？』
「何年兄貴やってると思ってるんだ……何で悩んでるのかはわからない…でも、お前ならきっと大丈夫だ。俺が保証してやる……」
そう言って私の手を強く握り返すエース。
「難しく考えなくて良いんだ……だって、Aの人生はAだけのものだろ…」
そう言われて不思議と震えは止まった。
「そして、ルフィ……お前の夢の果てを見れねェことだ…だけどお前なら必ずやれる！俺の弟だ！昔誓い合った通り、俺の人生に悔いはない！」
「ウソだ！」
「嘘じゃねェ……俺が欲しかったのは…俺は生まれてきて良かったのか、欲しかったのはその答えだった……。
もう大声も出ねェ…今から言う言葉をお前ら後からみんなに伝えてくれ…」
『っ……わかった』
「オヤジ…みんな！そして、ルフィ、A……。今日までどうしようもねェ俺を…この鬼の血を引く俺を……！
愛してくれてありがとう！」
エースが握っていた手の力がゆっくり抜けて行った。
『エース…………？』
「エースーーーーー！」
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いろぺん(プロフ) - 名無しのモブさん» ご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2019年10月26日 16時) (
レス) id: 269c7cd496 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのモブ(プロフ) - 黄猿の一人称は“わっし”です (2019年10月26日 11時) (レス) id: 58863efb20 (このIDを非表示/違反報告)
いろぺん(プロフ) - 佰さん» ありがとうございます〜！！3の方あと少しで公開するのでもう少々お待ちください！ (2019年7月14日 10時) (レス) id: 94d43d5850 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - 凄い面白いです！主人公大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2019年7月9日 23時) (レス) id: 12eab0778e (このIDを非表示/違反報告)
いろぺん(プロフ) - タヌポンさん» あああぁぁありがとうございます！亀さん更新ですが頑張ります！(コメ嬉しい…) (2019年4月15日 20時) (レス) id: cdf9f329bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いろぺん | 作成日時：2019年3月29日 13時
