任務63 ページ18
クザンサイド
『クザンさーん、あと一杯だけ……』
「Aちゃん…もうやめとけ…」
すっかり、気を抜いていた。
さっきまで普通に話していたというのに、Aちゃんはいつのまにか酔っ払っていた。
『くざんさんのけち〜！』
と言って俺の身体を叩く。
急に叩くのをやめたのでAちゃんの方を見てみると、
『もう一杯だけダメですか……？』
上目遣いで訴えられた。
そんな顔で俺を見るなよ……
良いって言いそうになる。
でも、駄目だ。
ここは上司として、大人して止めねェと。
「店員さん、お会計」
『う゛……クザンさん…ひどい…』
「じゃあ、あとで何か買ってあげるから…」
『おさk……』 「はぁ…それは駄目」
「ほら、服とかさ。ほらAちゃん本とか好きだろ？」
『うーん…そうですけど…』
あのAちゃんが一切本に興味を示さない。
これは重症だな。
「歩きながら考えようか」
『はーい…ご馳走様でしたぁー！』
Aちゃんはフラフラしながら店を出た。
「おいおい、大丈夫かよ……」
店から出るとAちゃんはすでにいなかった。
どこ行ったんだ……？
『くざんさーん！これがいいです！』
声の方に行ってみると、Aちゃんがキラキラした目でクレープを作るのを見ていた。
「青キジさんもいらしてましたか！ご無沙汰してます！」
「どーも……」
そうか、初めてAちゃんとシャボンティにきた時にこの店でクレープを食べたな。
『くざんさん、クレープ買ってください！』
「はいはい…」
『じゃあいつもの！』
「まいどあり！」
「いつもここに来てるのか？」
Aちゃんはクレープに夢中で俺の質問に答えなかった。
「はは……Aちゃん、酔っ払ってるんですね。来た時はいつもきてくれますよ」
そうだったのか……。
「お待たせいたしました！」
『ありがとうございます〜！ん〜やっぱり、美味しい！』
「このクレープ青キジさんと初めてきた時に食べたクレープなんですよ。うちのクレープは全種類食べてくれましたが、やっぱり一番それが好きみたいで……」
『クザンさんもう一個！』
「まだ食うの……」
『じゃあおさk……』
「わかった、わかった。同じのでいいの？」
Aちゃんは頷いた。
「じゃあ同じのもう一個。いや……二個頼む。俺も食べる」
「かしこまりました〜！」
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いろぺん(プロフ) - 名無しのモブさん» ご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2019年10月26日 16時) (
レス) id: 269c7cd496 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのモブ(プロフ) - 黄猿の一人称は“わっし”です (2019年10月26日 11時) (レス) id: 58863efb20 (このIDを非表示/違反報告)
いろぺん(プロフ) - 佰さん» ありがとうございます〜！！3の方あと少しで公開するのでもう少々お待ちください！ (2019年7月14日 10時) (レス) id: 94d43d5850 (このIDを非表示/違反報告)
佰 - 凄い面白いです！主人公大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2019年7月9日 23時) (レス) id: 12eab0778e (このIDを非表示/違反報告)
いろぺん(プロフ) - タヌポンさん» あああぁぁありがとうございます！亀さん更新ですが頑張ります！(コメ嬉しい…) (2019年4月15日 20時) (レス) id: cdf9f329bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いろぺん | 作成日時：2019年3月29日 13時
