任務1 ページ1
貴方サイド
ある日の朝、私はセンゴクさんに呼び出された。
心当たりはある。
実は数日前の任務で、とある王国に行った際に、そこの国王がそれはそれは酷い人だったので、耐えきれずに覇王色で気絶させてしまっていた。
だから何かしらのペナルティが課されるとは思っていたけれど…。
はぁ…減給かな、降格かな…なんだろう。
不安な気持ちでいっぱいのまま、センゴクさんの部屋に向かった。
そこでセンゴクさんに言い渡されたのは全く予想もしていなかったことだった。
『え……、今なんておっしゃいましたか！？』
信じられず思わず聞き返してしまった。
「休暇をやると言ったんだ、数ヶ月のな」
なんでそんな突然……。
あ！もしかして……！
『休暇っていい響きですけど…ようは謹慎ですよね？』
流石にあの出来事を不問にされるわけない。
「まぁ……そうだな。だが、個人の意見としては、先の件は仕方がなかったと思っている。あまり大きな問題だとは思っていない、だからお前も気にしなくていい」
センゴクさんにそう言ってもらって少し気が楽になった。
『それにしても…随分長い謹慎ですね？』
「ああ、そのことだが、調べてみたところ、お前が入隊してから休暇を取った日数は一ヶ月にも満たないんだそうだ。だからいままで溜まってた休暇も合わせてるんだ」
『そんなに休暇取ってなかったですっけ？こんなこと言うのもあれですけど…私の上司とは大違いですね』
「ああ……まったくその通りだな。ところで、あいつは今何してる？」
たぶん、あの人なら…、
『自転車がなかったので、どこかに出かけたんじゃないですか？』
「あいつめーーーー！」
センゴクさんは頭を抱えた。
でも、センゴクさんの気持ちはよくわかる。
ほんと、いつも勝手に居なくなるんだから…。
あの人の話題になり、持ってきた書類の存在を思い出した。
『あ、そうでした。これあの人の仕事です』
私は持っていた書類を渡した。
一応少しは書類を片付けてから行ったみたいで、あの人の机の上には“提出しておいて”と書かれた付箋とともにこの書類が置いてあった。
「ハァ……本当にご苦労。というわけだから、しばらくの間休め。東の海へでも行ってきたらいい。知り合いもいるんだろう？」
『はい、そうさせていただきます。では失礼します！』
そう言って私はセンゴクさんに一礼し、部屋を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 824人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いろぺん(プロフ) - 森羅万象さん» ありがとうございます！そう言ってくださって本当に嬉しいです〜！過去編もぜひ！((宣伝)) (2019年4月20日 22時) (
レス) id: cdf9f329bf (このIDを非表示/違反報告)
森羅万象 - めっちゃ面白いです!はまった。。 (2019年4月20日 16時) (レス) id: 0aa74f57a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いろぺん | 作成日時：2019年3月10日 16時
