第23話 ページ49
貴方サイド
『へぇ…グランドラインにはそんな場所があるんですね…』
「ああ、Aは生まれは東の海なのか？」
『いいえ…グランドラインですけど、住んでた島の外に出たことは一回しかなくて』
「そうじゃったのか…」
『あ！私、将来やりたいことありました！』
「なんじゃ？」
『魚人島に行きたいんです！』
「魚人島か……。魚人に魚人空手を習ったといっていたな」
『はい！その人がいろいろ魚人島のことを話してくれたんです！』
「…………じゃあ、Aも海に出るのか？」
ガープさんの顔が少し険しくなった気がした。
『ガープさん、前にも言いましたけど、私は海賊になるつもりはありませんよ？』
「そうじゃったな…」
『ガープさんは海賊が嫌いなんですか？』
「海兵のワシにそれを聞くか。逆にAはどうなんじゃ？」
『うーん、海賊さんがやることは嫌いですけど、自由なのは憧れます』
「自由、か…」
『暴力は嫌いですけどね』
「ワシがやっていることも暴力だと思うか？」
『まぁ……。でも、海賊を鎮圧するために戦うことは必要だとは思いますけど…』
海賊が素直に降伏するとは思えないし。
「そうか……。ワシは戦うことは必要じゃと思っている。それは、愛するものを守るためじゃ」
『愛する人を守るため…？』
「あァ……」
『私にはまだわかりません………』
どんな理由があっても、攻撃されたりしない限り、私からは暴力を振るいたくない。
だって、父と同じようになってしまうから。
「……Aも分かる時がくる」
『そうですか……』
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作者名：いろぺん | 作成日時：2019年3月10日 11時
