やってきた時間�� ページ24
「くしゅっ」
俺は思わずくしゃみをした。
あー寒い。
なんでこんなに······
この時、俺はかなり重大なことを思い出した。
そーいや、胸の傷を確認した時に触れたのって······
「············ぎゃああっ！！？ なんでこんな格好してんだよ！？」
超体操着は胸元が丸見え状態だった。
男子はさっと目を逸らした。
······カルマ以外が。
カルマは俺の胸元をじっと見る。
「ねぇ、Aちゃん。俺、かなり重大なことに気づいたんだけど」
『その前に人の胸を凝視するな······で？ 重大なことって？』
「············Aちゃん、胸成長したよね？ ちゃんと食べているからか、確実に前により──」
『死ねっ！！ セクハラ野郎！！』
俺はカルマの頭を叩き、無理矢理上着を奪う。
「おー大胆だねぇ。イチャイチャしたいの？」
『んな訳あるか！！ 寒いんだよ！！』
「あっねぇ、ただいまのキスはある？」
『お前、マジで病院行って脳の検査受けてこい······』
俺とカルマのやり取りに皆が笑う。
「てか、殺せんせーのあの手厚い治療だ。これからAはさらに巨乳になるかもそれねーぞ」
『おい岡島、死にたいのか？』
「あはは！ そーなの、殺せんせー？」
皆が殺せんせーの方を見た······その時だった。
「ふぃーっ疲れました」
倒れている殺せんせーはボロボロだけど満足気で、いつになく弱々しかった。
「皆さん。暗殺者が瀕死のターゲットを逃がしてどうしますか」
「「『······』」」
「わかりませんか？ 殺し時ですよ。楽しい時間は必ず終わるものです。それが······教室というものだから」
空を見上げればレーザーの光が見える。
時刻は23時31分。
暗殺期限まで30分を切っていて、もういつ発射されてもおかしくはない。
今俺らが殺さなくても、もうすぐ発射されるレーザーが殺せんせーを殺す。
すると磯貝が口を開いた。
「皆、俺たち自身で決めなきゃいけない。このまま手を下さず天に任せる選択肢だってもちろんある。手、上げてくれ。殺したくない奴······？」
「「『······』」」
俺らははっきりと手を上げる。
全員、殺せんせーを殺したくなかった。
「······OK。下ろして」
問題はここから······
「······殺したい奴······？」
──いつだって
──銃とナイフと······
──先生がいた
全員がゆっくり手を上げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羽衣瑠璃(プロフ) - 雫さん» 澪さん、コメントありがとうございます。完結まで頑張ります！ (4月9日 22時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - この作品好きすぎます😭✨ 主様のペースで完結まで頑張ってください！応援してます🔥 (4月9日 20時) (レス) @page23 id: e3d32f191f (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - 明日葉さん» 明日葉さん、コメントありがとうございます。これからも時間を見つけて更新していきます！ (4月7日 22時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
明日葉(プロフ) - 更新頑張ってください 応援してます！ (4月7日 21時) (レス) @page23 id: a12f4a84c4 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - ノーレーさん» ノーレーさん、コメントありがとうございます。今週の土日辺りに投稿する予定なので楽しみに待っていてください。 (4月3日 6時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2023年8月20日 16時
