親子の時間�� ページ20
「まったくもう。私は大賛成なのに」
反対しているパパとは違い、ママはカルマとの交際に賛成している。
「カルマくんはAのことを心から愛しているし、Aだってそう。それじゃダメ？」
「いや、ダメでしょ！！ だってケンカ好きで、人間のする所業だとは思えないエグいいたずらする悪魔のような男に僕のAが······！！」
うーん、否定できない······
パパが心配するのが仕方な──
「いいじゃないの、少しくらいヤンチャでも。それに学生の頃のパパに比べたら、あれくらい可愛いものよ」
『え？』
「実はね、A。パパは中学生の頃、不良グループのリーダーだったの。色んな人たちから"帝王"って崇められて、恐れていたの」
『えぇっ！？』
「で、そんなパパに一目惚れしてアタックしていたのがママね。今でこそラブラブだけど、初めはそうじゃなかったのよ。告白したら壁ドンされて『俺に近づいたらどうなるか、その体に教え──」
「アスカ、ストップ！！」
『······』
初めて聞いたパパとママの若い頃の話がヤバい。
あの優しいパパの学生時代が俺様だったことも驚きだが、そんなパパに一目惚れして結婚したママが1番衝撃的だった。
「話が逸れたわ。ねぇ、パパ。カルマくんはAのことを3年も一途に想っていたのよ。それに告白→フラれる→告白を何度も繰り返して、最終的には絆されて······昔の私たちとまるでそっくりじゃない」
「そうだけど······」
「ちゃんと優しい所もあって頭が良くて将来有望。彼なら安心してAを預けられるわ」
『ママ······』
「アスカ······」
ママが理解のある人で良か──
「あとカルマくんって、パパとは違うタイプのイケメンじゃない♡ ママ、カッコいい息子がほしかったのよね♡ 孫はいつかしら」
「『ママ/アスカ！？』」
さっきからママがヤバい。
穏やかな顔と雰囲気のまま、さっきからずっと爆弾発言している······
「さて、楽しいお喋りはおしまい。A、お別れの時間よ」
『あっ······』
その言葉と同時に2人の姿が薄れていく。
「いい。あの闇の道を真っ直ぐ進むの」
「怖くないから、恐れずに進むんだ」
『うん······』
俺は闇の方へ1歩踏み出してから笑顔で2人に言った。
『いってきます、パパ！！ ママ！！』
俺は光の見えない闇の道を走った。
もう振り返らない。
だって恐怖はどこにもないから。
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羽衣瑠璃(プロフ) - 雫さん» 澪さん、コメントありがとうございます。完結まで頑張ります！ (4月9日 22時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - この作品好きすぎます😭✨ 主様のペースで完結まで頑張ってください！応援してます🔥 (4月9日 20時) (レス) @page23 id: e3d32f191f (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - 明日葉さん» 明日葉さん、コメントありがとうございます。これからも時間を見つけて更新していきます！ (4月7日 22時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
明日葉(プロフ) - 更新頑張ってください 応援してます！ (4月7日 21時) (レス) @page23 id: a12f4a84c4 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - ノーレーさん» ノーレーさん、コメントありがとうございます。今週の土日辺りに投稿する予定なので楽しみに待っていてください。 (4月3日 6時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2023年8月20日 16時
