ラスボスの時間�� ページ12
安全······
完璧······
兵器······
笑ってそんなことを言う柳沢。
それに皆が呆然と見ている。
俺は震える拳をぎゅっと強く握る。
なんだよ······
『ふ······』
「ん？」
柳沢が俺を見た。
『ふざけんな！！ 生きてる人間を道具みたいな······他人の命を無駄にして自分は高みの見物かよ！！』
「そうだよ······そうやっていつも他人ばっかり傷つけて······自分は安全な所から······！！」
俺とルナちゃんは柳沢を睨みつける。
睨まれた柳沢はなにも言わない。
ただ、俺たちを冷えた目で見つめるだけ。
その時、強風が吹いた。
柳沢のかぶる帽子が飛んでいく。
「······そう、思うかね？」
すると柳沢は······
「俺に死の覚悟がないと······そう思うかね？」
自ら、首筋に注射器を刺した。
そしてその中身はおそらくただの液体ではない。
なぜなら、打った直後の柳沢の首筋にはなにかがうねるように這っているからだ。
あれは······
「まさか」
誰かが震える声で呟く。
ほとんどの奴がわかっていた。
柳沢が打ったのが······触手だと。
「命など、もうどうでもいい」
柳沢はボロボロの殺せんせーを見る。
「俺からすべてを奪ったお前さえ······殺せれば」
柳沢の上半身の白装束が破れ、露になった顔から腕にかけて······触手が侵蝕していた。
ドクンドクンと波打つ触手。
それがかなり不気味だった。
「関節、筋繊維、脊髄、神経。全身ではなくと要所に触手を少しずつ埋め込めば人間の機能を保ったまま超人になれる」
少しずつ柳沢も化物になっていく。
形だけなら人間は保っているだろうが、もう柳沢を人間とは呼べない。
「！！」
柳沢は素早い動きで殺せんせーの背後に周り、義眼から圧力光線を出した。
殺せんせーはダイラタント挙動を起こし、硬直。
「無様に死ね、モルモット······愛する生徒を一生の傷が残るように！！」
硬直した殺せんせーに攻撃する"2代目"。
殺せんせーは······
「なんのっ！！」
その攻撃を必死で捌いた。
ボロボロで、硬直していたのに······
「皆さん。さっきの授業で言い忘れていたことがあります。いかに巧みに正面戦闘を避けてきた殺し屋でも、人生の中では必ず数度全力で戦わねばならない時がある。先生の場合······それは今です！！」
殺せんせー······
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羽衣瑠璃(プロフ) - 雫さん» 澪さん、コメントありがとうございます。完結まで頑張ります！ (4月9日 22時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - この作品好きすぎます😭✨ 主様のペースで完結まで頑張ってください！応援してます🔥 (4月9日 20時) (レス) @page23 id: e3d32f191f (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - 明日葉さん» 明日葉さん、コメントありがとうございます。これからも時間を見つけて更新していきます！ (4月7日 22時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
明日葉(プロフ) - 更新頑張ってください 応援してます！ (4月7日 21時) (レス) @page23 id: a12f4a84c4 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - ノーレーさん» ノーレーさん、コメントありがとうございます。今週の土日辺りに投稿する予定なので楽しみに待っていてください。 (4月3日 6時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2023年8月20日 16時
