励ましの時間�� ページ2
俺は······強くなれたと思っていた。
殺せんせーや皆、カルマのおかげで強くなれたと······
優希を守れるくらい。
自分を守るくらい。
大切な存在を守れるくらい······
でも、現実は違った。
忌まわしいトラウマは未だに俺の中に根付いており、肝心な時になんにもできずこのザマ。
「皆で整理しよう」
『······っ······』
渚の声が聞こえ、少しずつ意識がはっきりしていく。
どうやら、俺はソファーに寝かされていたようだ。
ここは知らない部屋。
皆、同じ服を着ている。
起き上がりたいが倦怠感がひどく、声を出すのも億劫に感じる。
仕方がないから俺は渚の話を黙って聞く。
「僕らがどうしたいのか。僕らになにができるのか······殺せんせーがどうしてほしいのか」
渚······
皆は自分たちの気持ちを素直に言った。
まとめるとこうだ。
第一、殺せんせーに本心から死んでほしくない。
第二、俺たちは殺し屋。
必死にかけたこの1年の思い出を、赤の他人に踏みにじられるのは絶対に嫌。
「······てことはよ、まず俺らはなにをしてーんだ？」
「······決まってるよ。殺せんせーも······やりたいことは一緒だと思う」
やりたいこと。
それは······
(((会いたい。会わなきゃ、なにも終われない！！)))
皆の意見は同じ。
だから皆はあらゆる作戦を立て始めた。
すると、カルマがこっちにきて俺の顔を覗き込む。
「······Aちゃん？ もしかして起きてる？」
『······ん。ついさっ──』
「良かった！！」
俺が言い終わらないうちにカルマが俺を抱き締めた。
『······』
「しんどくない？ 気分は？」
『······俺は······』
「鎮静剤を打たれてさっきまで眠っていたんだよ······Aちゃん？」
『············ごめん、なさい······』
出てきたのは謝罪の言葉。
俺の謝罪にカルマは首を傾げている。
「なんで謝ってるの？」
『······なんにも、できなかったから······』
なにもできなかった。
皆の役に立てなかった。
むしろ、迷惑をかけた。
『ごめん······なさい······！ ごめんなさい······！！』
涙が溢れてきた。
俺は目に腕を当てて涙を止めようとした。
今泣いたらダメだ。
皆が頑張っているんだ。
早く、止めな──
「よ〜しよしよし〜」
『ちょっおい！？』
泣いている俺の頭をカルマがわしゃわしゃと撫でた。
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羽衣瑠璃(プロフ) - 雫さん» 澪さん、コメントありがとうございます。完結まで頑張ります！ (4月9日 22時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - この作品好きすぎます😭✨ 主様のペースで完結まで頑張ってください！応援してます🔥 (4月9日 20時) (レス) @page23 id: e3d32f191f (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - 明日葉さん» 明日葉さん、コメントありがとうございます。これからも時間を見つけて更新していきます！ (4月7日 22時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
明日葉(プロフ) - 更新頑張ってください 応援してます！ (4月7日 21時) (レス) @page23 id: a12f4a84c4 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - ノーレーさん» ノーレーさん、コメントありがとうございます。今週の土日辺りに投稿する予定なので楽しみに待っていてください。 (4月3日 6時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2023年8月20日 16時
