確定の時間�� ページ41
15歳の冬、初めて生身で空を飛んだ。
そして1日で世界30ヶ国を回ったのも初めてだった。
······当たり前か。
もう、皆疲れてぐったりしてる。
「世界30ヶ国、1日で回った······」
「しかも、一瞬撮ってすぐ移動」
「観光するヒマもなかった」
『というか、風が冷たくすぎて耳が切れるかと思った······』
耳当てがほしいと切実に思った瞬間であった。
「そんで、言い出しっぺがこの疲れてよう」
「卒アルこどきになんでここまで······」
殺せんせーは酸欠なのか酸素ボンベを吸っていた。
「ヌルフフフ。楽しいからですよ」
楽しい？
殺せんせーの言葉に俺らを首を傾げる。
「楽しいからこそ手間隙かけて工夫して、力の限りで取り組めるんです。まずは自分が楽しむことです。皆さんも、そういう場所を見つけてください」
力の限り、楽しむ場所······
まぁたしかに、ここはそういう場所だ。
俺は嘘をついてきた期間を取り戻すかのように、この教室を楽しんでいる。
自分の将来を考えて、そのために頑張っている。
だから······卒業が少しだけ寂しく感じた。
この2月も本当に色々あったな。
そしてそれからあっという間に3月になった。
前に言われた通り、俺ら全員は殺せんせーと2度目の進路相談をする。
黒板には言えた者から帰っていいと書かれていた。
1人ずつ教員室へと向かい、帰っていく。
進路、か······
1回目の時は目指す職業なんて考えられなかった。
どうでもいいと思っていた。
唯一決めていたのは、音楽はやらないということだけ。
「さて、Aさん。あなたは将来、なにになりたいですか？」
『······』
なにになりたい······
俺は夢を1度諦めた。
諦めて、すべてに自暴自棄になっていた。
まわりはすべて敵だと決めつけていた。
ただひたすら、先の見えない暗闇を走っていた。
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羽衣瑠璃(プロフ) - ラララさん» ラララさん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえるととても嬉しいです(*≧∀≦*) (8月21日 9時) (
レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
ラララ - すっごく面白くて、楽しみにしています！色々あったけどやっと付き合えて良かった〜！こんな素晴らしい物語を作ってくれてありがとうございます！(＞人＜;ｶﾝｼｬｧ~ｯ‼︎ (8月20日 22時) (レス) @page49 id: 89c659f65a (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - とまとさん» とまとさん、コメントありがとうございます。まさかのストレス解消になるとはビックリです。こちらこそ、読んでいただきありがとうございます！ (8月5日 17時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
とまと - これを読むだけでストレス抜けます。夢主の性格×カルマの絡み最高です！！いつもありがとうございます！！ (8月5日 16時) (レス) @page44 id: 3865ce0038 (このIDを非表示/違反報告)
羽衣瑠璃(プロフ) - Kk さん» Kkさん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえてとても嬉しいです。ありがとうございます！ (7月30日 20時) (レス) id: 3065eb1929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽衣瑠璃 | 作成日時：2023年6月3日 13時
