世界が壊れる音がした ページ9
｢ごめん、俺Aちゃんのことそんなふうに見たことない。｣
仕事でもプライベートでも仲良かった斎藤さんに告白して振られた。
音楽をしている斎藤さんも、普段の斎藤さんも大好きだった。見ているだけじゃ苦しくて思い切って告白したけれど斎藤さんは同じ思いじゃなかったみたいだ。
それから斎藤さんの顔を見たり、声を聞くだけで涙が出てきた。
ライブ中なんかは特にキツかった。
｢A、これなんだけど。。｣
｢ん？なに？｣
数ヶ月経って、私には彼氏が出来た。
同じ職場の高木さん。ユニゾンのツアー班。
どことなく雰囲気が斎藤さんに似ている。
最初は斎藤さんを忘れたい、と思って付き合い始めた。
高木さんも｢斎藤さんの代わりでいいよ｣と言ってくれていたから利用してしまっていた。
けど辛い時にそばにいてくれたり、本気で好きだって伝わってきてそのうち心を動かされて行った。
今では高木さんのことが好きだし、斎藤さんと会っても平気になっていた。
ちゃんと私、忘れられたんだ。
｢おいおいおーい、仕事中にイチャつくんじゃないよ〜！｣
｢いいね〜、若いね〜、青春だね〜。｣
そばを通った田淵さんと鈴木さんにからかわれる。
高木さんはやめてください、と照れながら2人の肩を叩く。
｢ごめんA。
ここに書いてるやつ、倉庫にあるから取ってきて貰える？｣
｢うん、わかった。｣
｢今日仕事終わったら飯行こ。また連絡する。｣
ぽん、と頭を撫でて彼は田淵さんと鈴木さんに着いていく。
｢えっと、第1倉庫か。｣
高木さんに渡された紙を確認しながら倉庫に向かう。
倉庫に着くと鍵を開けて中に入る。
｢あれ、電気つかない。｣
照明のスイッチを押しても明かりはつかない。
｢あれ、Aちゃん？｣
｢……斎藤さん。｣
｢倉庫に用事？｣
｢はい、でも電気つかなくて。｣
電気のスイッチを何度かパチパチと繰り返し、ほんとだと倉庫の中を見回す。
｢Aちゃんスマホは？電気着くでしょ。｣
｢あ、でも事務所に置いてきちゃって。｣
仕方ないな、と笑い、斎藤さんは自分のスマホのライトをつけた。
｢照らしててあげるから必要なもの取りなよ。｣
すみません、と言って倉庫内に入る。
｢……Aちゃん、高木くんと付き合い始めたんだって？｣
｢はい、そうです。｣
後ろにいて表情が見えないけど凄く気まずい。
過去に告白しているから余計に。
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るう＠邦ロックとetc(プロフ) - うわあ………尊い………めっちゃすきです………m(_ _)m (2020年10月3日 7時) (
レス) id: d47d9f7e3c (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - まるこさん» ありがとうございます。ちょっと過激すぎたかな？と思いましたが楽しんでいただけて嬉しいです。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 零さん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - あちゃさん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾も登場しております。またお付き合いください。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
まるこ(プロフ) - 第二弾お疲れ様でした！どのお話も楽しく読ませていただきました！（最後のお話私的に最高すぎました、、、！）第三弾も楽しみにしていますので、無理せず更新していただけると嬉しいです！ (2020年4月27日 2時) (レス) id: 5234202a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕 悠 | 作成日時：2020年4月8日 18時
