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あれから随分時間が経って、あの出来事が懐かしくなるほど大人になってしまった。
あの斎藤と一緒に歩いた道には桜が咲いて、春の訪れを祝福しているように見える。
私たちはあの日のまま、同じように歩いている。
斎藤は田淵と、鈴木くんと3人でバンドを組んでそのまま大人気のロックバンドに。
日高くんも同じように音楽の道を歩んでいて、たまに斎藤や田淵とコラボしたりしている。
わたしも変わらずいまだに3人と仲がいいし、あの日のまま斎藤への気持ちも変わっていない。
桜の花びらが雨のように降りそそぐ中、カバンの中から1枚のカードを取り出す。
【私たち結婚しました】と書かれたそのハガキにはいつも以上に柔らかな笑顔の斎藤が映っていて胸が苦しくなる。
かっこいいな、ほんとに。
ｳﾞｰｯとポケットの中でスマホが鳴り出し、ディスプレイには斎藤の名前が映し出されていた。
｢もしもし？｣
ー.おつかれ、今どこ？
｢え、昔通ってたスタジオの近くだけど？｣
ー.へぇ、そんなとこいるの。
あ、あと式のことだけどさ、
うんうん、と相槌を打っていると目の前に見覚えのあるひとが立っていた。
電話をしながらニヤニヤと手を振るその人に思わずかけよった。
｢斎藤、あれ？仕事は？｣
｢早く終わった。まさかここにいると思わなかったよ。｣
斎藤は気づいたように私の手からハガキをさっ、と取る。
｢……やっぱデザイン前の方が良かったんじゃない？
俺はあっちの方がシンプルで好きだったけど。｣
｢あ、やっぱり？
わたしも前のデザインに変えたいな、と思ってたんだよね。｣
｢あと式だけどさ、日高くんも来れることになったから。｣
｢よかった！
ライブでどうなるか分からなかったもんね。｣
スマホにメモを打ち込み始めると斎藤が私の頭をポンポンっと撫でる。
｢もうAも斎藤なんだからさ、そろそろ名前で読んでもいいんじゃないですか？｣
照れくさそうに笑いながら、前髪に花びらついてるよ、と前髪についた花びらを指でつまむ。
｢……ありがとう、宏介。｣
【春が来てぼくら】
(あ、あと田淵が歌ってくれるみたいだよ。)
(うっそ！ビデオ回さなきゃ！)
長かったー難しかったー
途中で何書いてるか分からなかったー
タキシード宏介がみたい人生だったー
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るう＠邦ロックとetc(プロフ) - うわあ………尊い………めっちゃすきです………m(_ _)m (2020年10月3日 7時) (
レス) id: d47d9f7e3c (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - まるこさん» ありがとうございます。ちょっと過激すぎたかな？と思いましたが楽しんでいただけて嬉しいです。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 零さん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - あちゃさん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾も登場しております。またお付き合いください。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
まるこ(プロフ) - 第二弾お疲れ様でした！どのお話も楽しく読ませていただきました！（最後のお話私的に最高すぎました、、、！）第三弾も楽しみにしていますので、無理せず更新していただけると嬉しいです！ (2020年4月27日 2時) (レス) id: 5234202a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕 悠 | 作成日時：2020年4月8日 18時
