春が来てぼくら ページ5
｢A、今日だけどスタジオ行くことになったから見に来てよ。｣
｢私はいいけど……。｣
目をキラキラさせて笑顔の斎藤の斜め後ろをチラリ、と見る。
斎藤の後ろにはさっきから3人の女の子がずっと着いてきている。
ネクタイの色を見る限り一つ下の学年かな？
くるりと振り返った斎藤は何かを思い出したかのようにあ、と声を上げる。
｢ごめん、今日スタジオ行くんだわ。｣
｢……また、ですか？｣
｢ごめん、ほんと。また連絡する。｣
顔の前で手を合わせて謝る斎藤をよりも3人の視線は私の方にある。
そうだよね、よく考えたら先週もだよね。
でもこれは斎藤が悪いしなんなら田淵も居るから安心して欲しい。
どうせ私も斎藤にとったら女でもなんでもないから。
しぶしぶ帰っていく3人を見てふう、とため息をついた。
｢誰、斎藤のファン？｣
｢いや、彼女。｣
なんとなく思ってたことが当たって胸がチクリと痛む。
｢もしかして約束とかしてたんじゃないの？｣
｢してたけどスタジオ予約しちゃったしあっちはいつでも大丈夫だよ。｣
｢斎藤、ダメだよ。
それだから続かないんだよ。｣
何だかんだ斎藤はモテるから彼女は常に居るようだけどいつも長続きしない。
なんでもバンド優先。
それが耐えれなくなった彼女たちは斎藤から離れていった。
｢わたしバンドやってないんだけどなんでいつも呼ばれるの？｣
｢うーん、客観的にアドバイスくれるし練習すっごいしやすくなるから。
用事ある？｣
首を傾げながら顔を覗き込んで来る斎藤に、なんにもないよ、と答えるのが精一杯だ。
｢斎藤先輩、A先輩！｣
後ろから呼ばれ振り返ると一個下の日高くんが走ってきた。
いつも無邪気な笑顔を見せてくれる日高くんは今日も相変わらず素敵な笑顔だ。
これは斎藤以上にモテるだろうな。
｢今日スタジオですか？
俺も行きたい〜！｣
｢日高くんもおいでよ！
田淵も読んでくるからAとちょっとだけまってて！｣
私と日高くんを廊下に残して、斎藤は階段を駆け上がる。
｢A先輩も来てくれるんですね。｣
｢うん、斎藤に呼ばれてね。｣
｢あれですよね、斎藤先輩とA先輩って付き合ってるんですよね？｣
日高くんの口から出た言葉に思わず固まった。
日高くんの顔を見たら冗談で言ったわけじゃないことは分かる。
｢付き合ってないよ。
そもそも斎藤には彼女がいるし。｣
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るう＠邦ロックとetc(プロフ) - うわあ………尊い………めっちゃすきです………m(_ _)m (2020年10月3日 7時) (
レス) id: d47d9f7e3c (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - まるこさん» ありがとうございます。ちょっと過激すぎたかな？と思いましたが楽しんでいただけて嬉しいです。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 零さん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - あちゃさん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾も登場しております。またお付き合いください。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
まるこ(プロフ) - 第二弾お疲れ様でした！どのお話も楽しく読ませていただきました！（最後のお話私的に最高すぎました、、、！）第三弾も楽しみにしていますので、無理せず更新していただけると嬉しいです！ (2020年4月27日 2時) (レス) id: 5234202a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕 悠 | 作成日時：2020年4月8日 18時
