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｢あ、斎藤さん！田淵さん！｣
背後からAちゃんと貴雄が歩いてくる。
｢田淵さん、さっきの事なんですけど。｣
Aちゃんは俺を通り越して田淵に駆け寄る。
田淵は少し身体を後ろに反りながら彼女を見る。
｢……なんでそんなに避けようとするんですか？｣
｢君がいつも突拍子もないこと聞いてくるから構えてるだけだよ。｣
｢Aちゃん、多分田淵のこと好きなんだね。
俺ら邪魔そうだからこっち行こうよ。｣
ひそり、と貴雄が傍で小さく呟いた。
知ってる、そんなこと。
この場にいても、何も出来ないことも。
｢いいねー、田淵。
あんなに若くて可愛い子に好かれて。｣
彼女たちから少し離れたところで貴雄がぐぐっと伸びをしながら言う。
振り向いた貴雄が俺の顔を見てすぐに表情を変えた。
｢……宏介？｣
｢え？｣
何かを察したのか貴雄の表情はいつもよりも優しく、困ったように笑った。
｢……なんて顔してんの。｣
自分がどんな顔をしているかなんて分からない。
ただ、貴雄の顔を見て分かることはとんでもなく情けない顔をしているんだろう。
｢宏介、偉いよ。
俺は知ってるから。
だから無理するのやめたら？｣
じゃあ俺先いくね、と貴雄は先にスタスタと歩いていく。
背中の方からは彼女と田淵の話し声が聞こえる。
彼女が最初から俺の事を好き、だなんて甘い展開なんて望んだりしない。
ただ、なんで田淵なんだろう。
相手が田淵じゃあまりにも敵わなすぎる。
彼女の気持ちがせめて誰にも向いてなくて、何もかも1から始められるとしたら。
｢……何考えてんの俺。｣
【ミルクを混ぜたいぼくの人生】
田淵を好きなA。
田淵を天才だと認めていて敵う相手じゃないと思ってる斎藤。
自分なんて何も無い人間だ、と思っている田淵。
みんな苦い思いを抱えてる。
せめてミルクでまろやかになればいいのに。
誘っているように見えたので、つい。→←ミルクを混ぜたいぼくの人生
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るう＠邦ロックとetc(プロフ) - うわあ………尊い………めっちゃすきです………m(_ _)m (2020年10月3日 7時) (
レス) id: d47d9f7e3c (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - まるこさん» ありがとうございます。ちょっと過激すぎたかな？と思いましたが楽しんでいただけて嬉しいです。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 零さん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾が始まりました。またお付き合い頂けたら嬉しいです。これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - あちゃさん» ありがとうございます。第2弾、終わったばかりですが第3弾も登場しております。またお付き合いください。 (2020年4月27日 20時) (レス) id: af8940d8bd (このIDを非表示/違反報告)
まるこ(プロフ) - 第二弾お疲れ様でした！どのお話も楽しく読ませていただきました！（最後のお話私的に最高すぎました、、、！）第三弾も楽しみにしていますので、無理せず更新していただけると嬉しいです！ (2020年4月27日 2時) (レス) id: 5234202a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕 悠 | 作成日時：2020年4月8日 18時
