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16話 夢主過去編 ページ19

『ぅ…なんか体調悪い…』


頭がものすごく痛いし、めまいもする。


吐き気も酷い。



正直動くのも辛い。


でも誰かが薬をくれるかもと、ほんの少しだけ思って、声をかけてみる事にした。


『あの…すみません、薬…ぁ』


声をかけても誰も振り向かず、嫌そうな顔をして、駆け足で逃げていく。


これで最後にしようと、庭で洗濯物を干している女の人に声をかけた。


『すみません、私に少しでいいので薬をくれませんか?』

「はぁ?何あんた?薄汚くて気持ち悪い。
あ、もしかして…最近ここら辺をうろついてるっていう女の子?」


私はここら辺で噂されているらしいけれど、この人からは薬は貰えなさそうだな。


『あの、薬は貰えないって事で良いですね?それなら私、帰り「待ちなさい!」…なんですか?』


「あげるわよ。はい、これ」


『あ、ありがとうござい…』ベチャッ


え?


「ふふふっ!あんた馬鹿ね!顔に付いた泥もお似合いよw」


『なんでこんな事…』


「あら?嫌だったかしら?じゃあ流してあげるわね!」

バシャッ

『っ…』


私はその場から逃げ出した。


かけられた冷水が、風に当たって私の体を冷やす。


頭痛がさらに酷くなって、手が震える。



何も考えずに走って、気がつけば森の中にいた。



バタッ


もう足に力が入らない。


体が震える。


頭が痛い。


気持ち悪い。


私は、森の中で意識を失ってしまった。

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作者名:まっしゅるーむ x他1人 | 作成日時:2024年1月4日 0時

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