13話 ページ15
ドラゴンが、こちらに向かって大きく口を開ける。
攻撃される…！
そう思い逃げようと足に力を入れるが、恐怖で思うように足が動かない。
うその大きく開けた口から、岩が勢いよく飛んでくる。
逃げなきゃ…
逃げなきゃ…！
逃げなきゃ！
逃げなきゃ！！
岩はもう目前。
もう…逃げれない
「A！！！」
バキッドゴォッッ！！
私に岩が当たる直前、頭上から誰かの声がして、岩が大きな音をたてて砕け散った。
何が起きたのか理解できずにいると、体が持ち上げられる感覚がした。
『はぇっ…！？』
反射的に目を瞑り、再び目を開けるとそこにはきりやんの顔があった。
きりやんは心配そうな顔でこちらを向くと、私に早口で話してきた。
kr「大丈夫だった！？心配したんだよ！？…あ！怪我してる！！待ってねすぐ治すからね？！」
焦りながらも、丁寧に治療してくれるきりやんは本当に優しいなと感じる。
…それより、背後から物凄い音が聞こえてくる…
『き、きりやん…この音って…？』
kr「あぁ、さっきのドラゴンをみんなで倒してる。
ちょっと様子見に行くか。
…あ、怪我してるからぜっったいに戦闘しちゃちゃダメだよ？」
『え…うん。』
またフッと体が浮き、素早く移動する。
え、これお姫様抱っこ…！？
kr「よし着いた。
…あれ、やっぱり伝説のドラゴンか…」
『え？伝説？』
kr「あぁ。500年くらい前に、強すぎて施設に閉じ込められてたドラゴンが、逃げ出したらしい。
で、そのドラゴンが200年前から完全に目撃されなくなって、"伝説のドラゴン"って言われてたんだよ。」
『えっ！？あのドラゴンが…！？』
ドラゴンの方に目を向けると、尻尾を振り回したり、体から紫色の鉱石を飛ばしたり、噛みついたり＿
とにかく様々な攻撃をすごい早さで繰り出していた。
それに対してNakamuは氷でみんなを守ったり、攻撃したりと周りを見て行動している。
Broooockはヘイトを稼ぎながら状況報告をしている。
シャークんは目を反転させて、とにかく近距離から隙をついて攻撃していた。
スマイルは苦戦しているようだけれど、しっかりとサポートをしている。
私は洗練された動きに、自然と見入ってしまった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
4/2
文字数の関係で、少し調整しました…！
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作者名：まっしゅるーむ x他1人 | 作成日時：2024年1月4日 0時
