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佐「そんな調子じゃ、もう照にもバレてんじゃない？」
阿「それはないよ。照は、舘さんしか目に入ってないから…」
無理に笑って見せるこの顔は、とても悲しそうだ。
そんな顔したら、俺まで悲しくなっちゃうじゃん。
佐「…阿部ちゃんはどーするの？」
阿「どーするって、なにが？」
佐「もし涼太が照を選ばなかったら、阿部ちゃんは照に言うの？」
阿「…何を？」
何を、だって。
こーゆーことは頭いいから分かってるはずなのに、惚けたって意味ないのに。
佐「ま、阿部ちゃんは阿部ちゃんのやり方があるだろうから、俺は口出しするつもりはないけど」
阿「やり方って、…俺は別にどーするつもりもないよ」
佐「え？そーなの？」
阿「まぁ、ね」
それは、もう諦めてるってこと？
戦略的な阿部ちゃんにしては、やけに弱気な発言だ。
だって、涼太が誰を選ぶかなんて、
そんなの俺じゃなくたって、阿部ちゃんも分かってるはずなのに。
だったら、もっと積極的に攻めていけばいいのに。
まるで、照が誰を選ぶかなんて関係なく、最初から諦めてるみたい。
佐「阿部ちゃんはそれでいいの？」
阿「いいもなにも…俺には無理だから」
佐「それさ、あいつらにも同じこと言える？」
阿「……え？」
佐「男が男を好きになった、だから諦めます、無理だから何もしません、って、自分の気持ちを真っ直ぐぶつけてるあいつらに言える？」
……しまった、言い過ぎた。
何ムキになってんだ、俺。
あぁ、ほら、阿部ちゃんの目に涙が溜まってきた。
阿「…そう、だね…あいつらにも、失礼だよね…
…でも、俺あいつらみたいな、自信ないよ…」
うぉ、泣いちゃった…
佐「ごめん、泣かせるつもりも無かったのに…」
阿「…ううん、佐久間は何も悪くないよ。教えてくれただけ、…ありがとう」
ゆっくり涙を流す阿部ちゃんを前に、俺はどうしたらいいか分からず、
どうにか涙が止まってくれないかと、阿部ちゃんの隣に座って背中をさする。
佐「阿部ちゃんのことを悪いって言ってるわけじゃないんだ。逃げてもいいし、背けてもいいし。でも、後悔はして欲しくなかっただけなの」
阿「…うん、ありがとう、佐久間」
優しい阿部ちゃんは、俺を責めもせず涙を流しながら笑顔を見せる。
そんなに泣くなら、早く俺に言ってくれれば良かったのに。
俺はキミの相棒なんだから。
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パンダ(プロフ) - 一気に読んでしまいました 面白くて笑ったり、切なくなったり自分の感情が忙しかったです笑 楽しく読ませていただきました！ 阿部ちゃんがどうなるのか気になります… (2020年9月15日 17時) (
レス) id: 2ea9e4b1c6 (このIDを非表示/違反報告)
微.(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に素敵なお話に巡り会えて幸せです、評価の星ひとつでは足りないくらい何度も押したいです。この感激のままもう一度イチから読ませていただきます＾＾ありがとうございました (2020年7月28日 23時) (レス) id: 5cda986904 (このIDを非表示/違反報告)
りりー - 1番好きな小説でした。完結おめでとうございます、そしてお疲れ様でした。だてふか？ふかだて？に目覚めました。責任とって下さい(喜)また次作も楽しみにしております。 (2020年7月28日 22時) (レス) id: 432d049e60 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - 毎回楽しく読ませて頂きました！とても大好きなお話です！次作も楽しみにしています (2020年7月28日 22時) (レス) id: 49e0ed6ec1 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 完結おめでとうございます。こんなにも楽しみに更新を追いかけたお話も久々でした。毎回毎回その展開とお話のテンポの良さに惹かれていました(*^^*)ぜひともその後の二人や、あと緑くんの想いがどうなったかも気になるので…いつか続編見せて頂けたら嬉しいです* (2020年7月28日 21時) (レス) id: 5c1dcb4cdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カリフラワー | 作成日時：2020年7月13日 21時
