【5】 ページ40
〈和也side〉
目を開けた時には、部屋が薄暗かった。
いつもの病室とは大違いでベッドのちょっと離れたところに
ナースステーションがあって、
看護師さんがいつも近くにいるから何かあるとすぐに来てくれる。
看「二宮さん、ちょっと口の管から痰をとります。
少し苦しくなりますけど、頑張りましょうね。」
痰をとる･･･
前に口から管を通して痰をとってもらったのを思い出した。
苦しくなるのが嫌で、
一生懸命出来る範囲で首を振って抵抗したかったけど
そんなことも出来る間もなく･･･
口からつながっている管の中に別の管が入って来た
和「んっ･･･、ん･･･涙」
看「はい、終わりです！頑張りましたね。」
勝手に出てきた涙を拭ってもらい、
夜だからと鎮静剤の量を増やしてもらってまた眠りについた。
次に目が覚めた時には部屋はかなり明るくなっていて
先生が聴診しているところだった。
先「あ、ごめんね。冷たかった？」
首を振って返事をする。
先「そっか。でもごめんね、起こしちゃったね。」
首を振って、看護師さんにiPadをとってもらい先生へ尋ねる。
和『このくちのくだは、いつぬけますか？』
先「そうだね･･･、今後の状況次第だけど明後日以降かな」
まだまだこの状況が続くと考えると悲しくなった
先「でもね、二宮くん。あっち見てみて？」
先生はICUの入り口の横を指さしていて言われた方向を見てみる･･･と
そこにはこっちに向かって手を振っている潤くんがいた。
看護師さんが手元のiPadでビデオ通話をしてくれた。
潤「ニノ、おはよう！」
面会が出来ないと聞いてたから、画面越しでもかなりうれしくて･･･
でも短時間だったからあっという間。
和『ありがと きをつけてね』
潤「頑張って！仕事の方は心配しなくていいからね。」
うなずいて、それを見た潤くんは帰ってしまった。
特にやることもなくベッドの上にいるからぼーっとしてると
また看護師さんが痰を取りましょうと声を掛けてきた。
ほんとに嫌で嫌で首を思いっきり振った。
看「二宮さん･･･ほんとに嫌なのは分かりますけど頑張りましょう」
自分でも痰を出せないからとってもらわないと詰まってしまうのもわかる。
分かるけど嫌過ぎて大きく抵抗してしまう
すると看護師さんがもう一人俺の近くにやってきて頭を固定し、
管で痰をとってもらった。
頭を固定されているから逃げることも出来ず･･･
たかが数十秒がとんでも長く感じた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 231人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星*末ズ(プロフ) - kainさん» 1年間も待っていただき、ありがとうございます😭不定期も不定期野郎ですがこれからもよろしくお願いします！ (2022年9月13日 14時) (
レス) id: ee4b9f9185 (このIDを非表示/違反報告)
kain(プロフ) - 更新待ってました！ありがとうございます (2022年9月12日 5時) (レス) @page44 id: 5fa1ab67c7 (このIDを非表示/違反報告)
星*末ズ(プロフ) - しほほんさん» 続きを楽しみに待っていてくださっているのになかなか更新できず申し訳ありません！頑張って更新したいと思います！ (2021年9月20日 19時) (レス) id: ee4b9f9185 (このIDを非表示/違反報告)
しほほん(プロフ) - 話が更新になってないです (2021年9月20日 15時) (レス) id: 712931ffc3 (このIDを非表示/違反報告)
しほほん(プロフ) - 更新お待ちしてます (2021年9月19日 13時) (レス) id: 712931ffc3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：星*末ズ | 作成日時：2016年8月21日 20時
