おまえはだれだ？− 水溜りボンド

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「A、そんなに金に困ってんの？…なんで？」

「だから、理由は言えない」

「納得できる理由聞くまで俺貸さないよ？」

「それは困る…」

「…カンタは？」



ほら、やっぱりな。
彼女の曇った表情に核心をついた。




「お願い貸して」

「ダメ。貸さない。」

「お願い」

「パンケーキ頼もう」

「いらない。
ねぇトミー、お願い。お金は絶対返す。信用してもらえないなら契約書に拇印でも押す。」


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一体何が彼女をそこまで駆り立たせているのか、それが分からなかった。それが知りたくて俺は何度も拒否と懇願の会話を繰り返す。


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ギャンブル 借金 闇金 ホスト


色々考えてみるはいいけど、Aがそれらに興味があるとは思えない。ありとあらゆる理由を作り上げてみたけどカンタという恋人がいるのにホス狂とかギャンブルはさすがに無いなと断言できた。

格好も雰囲気も何一つ変わっていないし？


やむを得なく友人である俺に金を借りなければならなくなった理由…――



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「はぁ…そこまで言うなら分かったよ」



結局俺はAの頼みにへし折れて、考える事を放棄した。



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