▽in長谷部家 ページ6
薫 side
ガラガラッと勢いよく扉が開いた。
な「長谷部っちぃーいますかぁー!!!!」
ちょっ静かに!とAが言う。
か「Aの言う通りだよ。周りの人に迷惑。…で?いつもの?」
「『うんっ』」
2人が声をそろえてうなずく。
この二人にはいつも元気づけられる。
私ー長谷部薫はこのうどん屋の娘である。
中学の時、私は名古屋から東京に引っ越してきた。
な「じゃあ、あっち座ろ!…って、なんで昴おんねん!!」
なぎさが驚いているとき、私の視線はAにあった。
Aの表情が…曇った?
そして、昴の表情も明らかに変わった。
…ズキッ
昴の目が、とても切なそう。
私も好きなんだよ。
昴のこと、好きなんだよ…?
こっちみてよ。
最初から、気付いてたのに。
…ズキ
また胸が痛む。
あんな目を向けたら誰だって分かる。
昴が、Aを、好きだって。
なんかあったんだ。あの2人。
あ、やば。涙があふれる。私はトイレへ駆け込んだ。
か「う…ひっく。」
なんで?なんでよ。ずっと好きだったのに。
そう…あの時から。
ーあの日から私の恋が始まった。
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作者名:おむすび | 作成日時:2018年4月23日 22時