8人で〜涙雨〜3nd

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丸山side





娘「なんでよ！！なんで順番入れ替えたのよ！！」





丸「すみません。助かる見込みのある方から運びます」





娘「じゃあお父さんは！？見殺しにする気！？」





俺やって…








お父さん早く運んであげたい…









せやけど、仕方ないんよ…









丸「…落ち着いてください…」




娘「落ち着けるわけないじゃない！！！」





救急隊「ヘリ到着しました！」




娘「…ねぇ！どうなのよ！！」





…苦しい…




苦しいけど…







丸「…あちらの男性をお願いします。腹腔内出血です。至急お願いします」





娘「…ひどい…っ！！なんで…なんでよ！！なんであんたにお父さんの命の順番を決めらんなきゃなんないのよ！！！」ﾄﾞﾝｯ!!!




丸「…っ」




ど突かれた腕がヒリヒリと痛む。






痛むけど…






この子の心はもっと痛いんや…っ







娘「…お父さん…っ」




父「…」




もう、お父さんは意識がないのか
娘さんが泣きついても動かへんかった。





娘「いや…いやぁ！！お父さん！！」




丸「…」




娘「…許さない…。人殺し！！あんたなんて最低な医者よっ！！！」





…っ。





わかってた…





ドクターヘリはこういう事がつきものやって…




だけど…





丸「…すみま、せんっ」







現実はこんなにも







,







辛いんや……っ







,







「マルちゃん！！」




丸「Aちゃん…」




「なにボーッとしてんの！トリアージは！？」




娘「この医者…たいして腕もないのにここを任せないでよ！！」ﾄﾞﾝｯ!!!




「った…」




丸「ちょ、ちょっと！」




関係のないAちゃんを押し倒した娘さんの腕を掴んだ





。

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