8人で〜涙雨〜

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村上side




ーバンッ！！



患家「先生！！！お願いっ…息子を…息子を助けてっ！！」



「…っ、お願いします！！」



村「あ、すみませんがここは立ち入り禁止なので。必ず助けますので。お外の方でお待ちいただいてもよろ、」



患家「助けて！息子を…今年…結婚も決まってて…っ」



Aをみると何も聞こえてないんじゃないかってほど患者さんに集中していた。



患家「ちょっと！！きいてん、」



「あの。お静かにしてください。他にも患者さんはいます」



患家「…っ」



「それと、息子さん一刻を争う状態です。頭に血が溜まっているので抜かないと助かりません」



患家「…頭に…血…っ？！」



「今から頭蓋骨に穴を開けて血を抜きます。いいですね？」



患家「ちょ…ちょっと待って…頭に穴…なんて…っ、嫌よ…いや！！」



「…」



村「大丈夫です。それも治療のひとつですから。ね？」



患家「いやぁ…っいやよ…っ！」



「…じゃあ見殺しでいいんですね？」



患家「み、見殺し…？」



「血を抜けば助かる。抜かないなら死ぬ。けど、抜きたくないんですよね？なら息子さんを見殺しにするのと一緒です」



患家「…っ、いゃ…」



「抜きます。よろしいですね？」



患家「…っ」



「はやく！お母さんが悩んでる間に息子さんの息止まりますよ！！」



患家「…お願い…します…っ」



「ドリルお願いします」



村「さ、お外で待ちましょう…」



……



村「ごめんな、いきなりあんなんで」


大「結構…きつい子…なん？」


村「いや…普段は全然ちゃうよ？ただ…助けたいんやろうな…」


錦「はやい…」


村「へ？」


錦「あいつ…腕は…ええな」


村「…そりゃそうや」




この後無事に手術も終わり
患者さんのご家族も取り乱してすまないと
Aに謝っていた。



Aは先程とは全く違う笑顔で
頭を下げて長い廊下へと消えていった。



丸「なんか…すごいなぁ…」


渋「おん…」




A…
これからこいつらを頼むで…



。

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