04-09 ﾌﾞﾗｯｸに浸りたい気分 ページ9
◆ 2010.12.14 / 3:10PM ◆
・・《LeeTeuk》・・
「ジジイ！あとでﾏｼﾞでぶっ飛ばすからな！」
鏡の向こうで怒っているﾋﾁｮﾙに手を振ってから、とりあえず硬く目を瞑って手を組んでいるｼｳｫﾝの肩に手を置いた。
目を開けて僕を見上げるｼｳｫﾝに、ﾋﾁｮﾙがｺｰﾋｰを飲んだだけでは災いは起きないから安心しなさいと言ってあげた。
「そうではなくて、ﾋﾁｮﾙﾋｮﾝが悪魔に取り付かれたのかと・・」
・・・本気なのかい？ｼｳｫﾝ。
「悪魔に取り付く悪魔はいないと思いますよ？」
ｷｭﾋｮﾝがｹﾞｰﾑ画面から少しだけ視線を上げて言った。
「それなら良いんだけど・・」
ん、それで良いんだ。何にせよｼｳｫﾝ的に納得が行ったみたいで良かった。
ｿﾌｧに座り直して思い出に浸る。
ﾌﾞﾗｯｸｺｰﾋｰか。
そう言えばあの子もﾌﾞﾗｯｸｺｰﾋｰを飲んでたな。
彼女は大学生の時に会った人で、僕が取っていた講義の教授の娘さん。
練習生の時に大学に通っていた僕は、ﾚｯｽﾝがあってなかなか大学に行けなかったけど、その講義にだけは絶対に出席していた。
教授の話は時空の話とか、とくかく凄く楽しくて興味深いものだったし、何より彼女に会いたかったからだ。
講義中彼女は殆ど言葉を発する事はなかったけれど、講義を終えたらすぐに教室を出て行く教授の代わりに、学生から出席表を受け取るのは彼女の仕事だった。
まぁ、その時も言葉を交わす事はなかったんだけど、必ず僕の目を見てくれる彼女に興味を持った。
最初は後ろの方で聞いていた講義も、彼女が気になり出してからは一番前の席で聞く様になった。
皆が助教授と呼んでいたから僕も彼女の事を助教授だと思っていた。
だって助教授って呼ばれたら笑顔で対応してたし。
蒼井A助教授。
そう呼んだら僕は怒られたんだっけ。
話した事もなかったのに、僕の名前覚えてくれていて嬉しかったな。
「ﾄｩｷﾞﾋｮﾝもｺｰﾋｰ飲む？」
声の方に振り向くといつの間にかｼｳｫﾝがｳｫｰﾀｰｻｰﾊﾞｰの前に立っていた。
「ありがとう。ねぇ、ｼｳｫﾝ。何も入れないで？」
「ﾌﾞﾗｯｸ？ﾋｮﾝが？」
「今日はちょっとね。ﾌﾞﾗｯｸに浸りたい気分なんだ」
そう言ったらｼｳｫﾝが驚いた顔をして、悪魔が取り付いたのは天使にだったかとまた祈り出した。
「何でそうなるかなぁ！」
・・・・僕Aにもこうやって言ったんだっけ。
ハハｯ、ほんと懐かしいな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 72人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - K-POPさん» ＞K-POPさん☆ こちらにもコメントを！ありがとうございます！あ、やっぱりお父さんに邪魔するなよと思いました？(笑) ねー！あと少しだったのに！黙って風呂に行っておくれ！(笑) (2013年4月10日 3時) (
レス) id: 50fa2c5794 (このIDを非表示/違反報告)
K-POP(プロフ) - お父さん(T_T)あと少しだったのにー(笑 (2013年4月5日 14時) (レス) id: 7b8ef4342b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞SuHyunさん☆ そうなんです、お父さんも出てきました！いっぱい出てくるかは分かりませんが、ちょこちょこ出る予定です・・。次の章でもよろしくお願いします★ (2012年7月24日 0時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞maruさん☆ お父さん！邪魔しないでΣ(T□T) もうちょっとで・・・くそー！(笑) 次の章でもよろしくお願いします♪ (2012年7月24日 0時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
SuHyun(プロフ) - お！ お父さん登場！ 次章も気になります♪ (2012年7月22日 23時) (レス) id: 89311b5f2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2012年6月16日 22時
