04-16 振り返った景色と友達 ページ16
◆ 2004.12.14 / 11:55AM ◆
・・《A》・・
ゆっくりした歩みで足を進めて5分程が経った頃、ｼﾞｮﾝｽが私の足を心配して声を掛けてくれた。
平気だと答えて後ろに振り返ってみる。ここはまだ先も見えないけど、振り向けばかろうじて座っていたﾍﾞﾝﾁがぽつんと見えた。
それが妙に幻想的だった。
『んー、意外に良いかもね』
『何がですか？』
『先が見えなくてもさ、振り返った時の景色が綺麗ならそれで良いじゃない』
『そんなの綺麗に見えるかどうか分かりません』
『なら引き返しなさいよ。最初から先が見えない道を歩かなければ良い』
『何でそんなこと言うんだ！僕だって一生懸命頑張ってるのに！』
『なら自信持ちなさいよ。頑張ってる今が綺麗に見えないはずないじゃない。頑張ってる人の向こうが悪いもんなはずないじゃないの』
ｼﾞｮﾝｽは何も答えない。怒るのも無理ない。
ちゃんと話を聞いた訳でもないのに、私は今ｼﾞｮﾝｽの見ている景色を否定したんだろうから。
『何かごめん。悩み事は友達に相談しなよ』
だから言ったでしょ。あんたの欲しがる言葉は言ってあげられないって。
『私も向こうに何か見つけるわ。振り返った時に綺麗な景色が見たいから。じゃぁね』
ｼﾞｮﾝｽに背を向けて、来た道を引き返す。
私は過去など振り返りたくなかったし、未来にもさほど期待していなかった。
だからあのﾍﾞﾝﾁから見える景色が一番綺麗だと思っていた。
向こうも見ないで今が綺麗に見えるはずなんてないのにね。
向こう側に何か見つけたらまたここを歩いてみようかな。
こんな風に思えたのもｼﾞｮﾝｽのおかげか。どうやら感謝するのは私の方だったみたいね。
『Aちゃん！』
振り向くと小走りでｼﾞｮﾝｽが向かって来ていた。
そして私に追いつくなり怒鳴ったりしてごめんと謝って来る。
『僕…ちょっと今毎日が辛くて。頑張っても意味ないのかなって思ったりしてて・・』
『ねぇ、人の話聞いてた？私に相談したってそれこそ意味ないって』
『どうして？Aちゃんは僕の友達じゃないの？』
『え？そうなの？』
普通に聞き直したらｼﾞｮﾝｽが目と口を両方大きく開けた。
そして次に『そこはそうだねって言ってよ』と拗ね出した。
さっきの落ち込んでいたｼﾞｮﾝｽはどこに行ったのやら、随分と普通だ。
何なの？ｵｯﾊﾟに続いてｼﾞｮﾝｽも若干面倒くさい。
だけど友達か・・・。
その言葉に少し嬉しくなったのは秘密だ。
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ﾓｼﾞｮ(プロフ) - K-POPさん» ＞K-POPさん☆ こちらにもコメントを！ありがとうございます！あ、やっぱりお父さんに邪魔するなよと思いました？(笑) ねー！あと少しだったのに！黙って風呂に行っておくれ！(笑) (2013年4月10日 3時) (
レス) id: 50fa2c5794 (このIDを非表示/違反報告)
K-POP(プロフ) - お父さん(T_T)あと少しだったのにー(笑 (2013年4月5日 14時) (レス) id: 7b8ef4342b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞SuHyunさん☆ そうなんです、お父さんも出てきました！いっぱい出てくるかは分かりませんが、ちょこちょこ出る予定です・・。次の章でもよろしくお願いします★ (2012年7月24日 0時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞maruさん☆ お父さん！邪魔しないでΣ(T□T) もうちょっとで・・・くそー！(笑) 次の章でもよろしくお願いします♪ (2012年7月24日 0時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
SuHyun(プロフ) - お！ お父さん登場！ 次章も気になります♪ (2012年7月22日 23時) (レス) id: 89311b5f2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2012年6月16日 22時
